着物の買い方

  お店に出かけ、反物を選んで自分のサイズに仕立ててもらう、オーダー着物を買う場合を見ておきましょう。
  以下のポイントを確認してからお店と品物を選べば、大きな失敗はしないはず。ただし、油断は禁物です。
  ネット通販などで買う場合は、色目の違いや仕立ての具合の問題など、リスクの考慮を忘れずに。


着用目的を決める ・・・ 着用目的を明確にします。普段着なのか、おしゃれ着なのか、改まった
席で着る着物なのかなど。一番着たい理由や場所を優先して。
まずは下調べ ・・・ 欲しい着物の種類やイメージが決まったら、デパートの呉服売り場や
着物専門店をまずは下見して回りましょう。着物の値段や、実物の色、
柄、生地の手触りなどを確かめるだけでも勉強になります。
予算を決める ・・・ 不本意な出費を避けるためにも、必ず予算は決めておきましょう。
特に、「最大限度額」は必ず考えておくように。
たくさん見て回る ・・・ 可能な限り、たくさんのお店や売り場を見て回り、多くの商品に触れて
みることをお勧めします。実はこれが一番の勉強方でもあります。
同時にお店の対応の良し悪しもチェックして、本命店を密かにマーク。
気に入ったものを ・・・ 何と言っても最後は自分の好きなもの、気に入ったものを買うことです。
必ず鏡の前で反物や試着用着物を羽織ってみて決めましょう。
色で迷ったときは、洋服の好みと同系色を選べば失敗が少ないはず。
サイズを測る ・・・ 各部のサイズを実測してもらいます。次回のため数値の控えも忘れずに。
仕立ての不具合があった場合、無料で直してもらえるかどうかもポイント。
体型に変化があったときは、データを再確認しておきましょう。
支払総額の確認 ・・・ 表示価格が仕立て代込みか別かは最低チェック。
裏地をつけるかつけないかで、さらに値段が変わってきます。
明細票の項目など、わからないことは必ずその場で聞いておくこと。
納期の確認 ・・・ 通常、2週間〜4週間程度の期間が必要と言われますが、極端に長い
場合はよく確認しておきましょう。オーダー内容によっても変わってきます。
アフターサービス ・・・ どんなサービスが受けられるのかも、念のためにチェック。
着付けの無料講習が受けられる店など、店舗によっては多彩な特典も。

こんなお店はパス!
・ 希望を無視して高価な商品ばかり勧めるお店。
・ 反物から仕立てるのにサイズを測ってくれないお店。
・ 男物の商品が極端に少なく、対応にも不安を感じるお店。
・ なんとなくでも、居心地のよくないお店。

現状での着物の値段は販売経路などの理由で製品ごとにまちまち。信頼できるお店で買いましょう。
初めて買う着物は何がいいか?単純に安いもの、洗えるものという考え方もありますが、すぐに着て
  行きたい場所や目的があるなら、まずはそれに見合ったきものを。初めての喜びを優先しましょう。

仕立てに関する基礎知識

  自分で仕立てるという人以外は、普通買ったお店を通して、専門の職人さんに仕立てを依頼することに。
  店員さんとのやり取りに戸惑わないようにするためには、次の言葉と意味を知っておきましょう。

身丈(みたけ) ・・・ 背の高さに応じた、着物の長さを決めるサイズ。身長と同じではないので注意。
また、身丈>着丈(着物を着て帯を締めた時の寸法)となるようにします。
裄(ゆき) ・・・ 着物の袖巾を決めるための長さ。着物の背中心から真横方向に袖の先までの
長さです。袖の縦方向の長さは「袖丈(そでたけ)」といいます。
身幅(みはば) ・・・ 着物の胴回りのサイズを決める寸法のこと。前後で少し長さが違います。
着るときに多少の誤差は調節できますが、極端なサイズ違いは落ち着きません。
単(ひとえ) ・・・ 浴衣のように裏地をつけないで仕立てた着物の総称。生地や用途、好みで決め
ます。木綿の着物は普通単に仕立てますが、もちろん袷にしてもOKです。
袷(あわせ) ・・・ 裏地をつけて仕立てた着物のこと。秋冬用の正絹着物なら袷にするのが一般的。
裏地の種類やその仕立て方もいろいろあるのでよく聞いて一番気に入った方法を。
半衿 ・・・ 長襦袢や半襦袢の衿に付いている白や色の掛け衿のこと。襦袢を仕立てて
もらうときには、半衿の色を選びます。色合わせがポイントなのでよく吟味して。
湯のし ・・・ 反物に蒸気を当てて柔らかくすると同時に皺を伸ばして幅を均等に揃える作業。
要不要の確認と同時に、別料金が普通なので費用の確認も忘れずに。
湯通し ・・・ 反物をぬるま湯に浸して糊気を取り、柔らかくする作業。後で縮みにくくなります。
この作業を行ってから出荷されている反物もありますが、必ず確認しましょう。
特に木綿の着物では、これをしないで仕立てると、洗濯で5cm以上縮むことも。

反物の幅で、取れる裄の長さが決まります。大き目の人は反物巾、1尺1寸以上を目安に。
着物用の反物を「着尺」といい、「お対」「アンサンブル」とは、同じ生地で羽織と長着を仕立てたもの。
上記以外にも、内揚げの位置、褄下の長さも着姿に影響するポイントです。


  着物の各部名称をさらに詳しく知りたい人はこちら

呉服屋さんでよく耳にする着物用語

  呉服屋さんにいくと、必ずといっていいほど目や耳にする言葉のうち、ここでは商品の呼び方を中心に紹介。
  知ったかぶりはいけませんが、理解を深め、場合によってはトラブルを避ける意味でも少し覚えておきましょう。

正絹(しょうけん) ・・・ 絹100%のこと。
紬(つむぎ) ・・・ 着物生地の種類の一つ。糸を先に染めてから織って作るものを“織りの着物”と
呼び、紬はその代表製品。大島紬、結城紬などが有名。基本的に素材は正絹。
御召(おめし) ・・・ これも着物生地の種類の一つ。紬と同じく織りの着物だが、違いを一度実物で確か
めてみよう。礼装用としても広く使われ、おしゃれ用途にも向くきもの。江戸時代の
将軍が好んで着たのでこの名がついた。こちらも素材は正絹。
羽二重(はぶたえ) ・・・ 紋付などに使われるつるっとした正絹の生地。この生地は通常白生地で、後から自
由な色に染める“染めの着物”に使われる。普段用にはまず使わない。
縮緬(ちりめん) ・・・ 強く拠撚りをかけた糸で織った、緻密な皺のある生地。男性用は希少な部類。
こちらも染めの着物用の生地だが、水に濡れると縮むので特に注意。紬系の
着物と比べ、軽くて薄くしなやかななのが特徴。“やわらかもの”とも呼ばれる。
薄物(うすもの) ・・・ 盛夏に着るとされる着物を総称してこう呼んでいる。薄く透ける生地で作られた
着物で、主に織り方の違いによって、紗(しゃ)や絽(ろ)などの種類がある。
上布(じょうふ) ・・・ 上等な麻製のきもののこと。越後上布、宮古上布、能登上布が有名。これも盛夏
の着物だが、広く夏場に着用してもいい。恐ろしく着心地よく涼しいが、とても高価。
縮み(ちぢみ) ・・・ さまざまな手法で主に縦皺を施した反物の総称。麻製の小千谷縮みが有名だが、
木綿の縮みもある。どちらも普段着や外出着に最適。

  これまでに着た正絹着物の中で、初心者を含め広くお勧めなのは、「上田紬」。大島ほど光沢がなく、
    値段も手頃で袷にも単にも向く。礼装向きではないが、旅行や食事など比較的重宝する一枚。
  夏用の麻の着物なら、最初は小千谷縮がお勧め。木綿なら阿波しじらや近江などの綿縮みが夏向き。
  絹製の着物や羽織には、ガード加工と呼ばれる、水や汚れをはじく撥水加工が便利。買ったお店で
    提案がない場合は確認してみよう。「パールトーン」などが有名。安心して着られるのはやはり便利。

 
基礎知識をマスターしたら、さっそく買い物にでかけましょう!






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