「春風の気持ち良さ」



天気が良い休日に、散歩がてら近所の桜を見に歩いて出かけました。ここは公園墓地なのですが、桜並木が見事で、毎年多くの人が花見に訪れます。飲んだり食べたりのお花見も楽しいものですが、満開の桜並木を着物でのんびり歩くだけで、和装ならではの心地よさが十分過ぎるほど楽しめます。
          

暖かい春の日差しの中、着物で歩くと汗ばむほどでしたが、時折吹く春風が袂や裾を揺らして、心地よい春の匂いを感じさせてくれました。こうして着物で出歩くだけで、季節の空気を感じることができますから、お茶会などの目的がなくても、近所にふらりと出かけてみてはどうでしょう。着物姿ならではの、格別な風情が漂って、十分楽しく過ごせます。

いつも思うことですが、家の中よりも屋外を出歩いた時の方が、断然着物の心地よさを強く感じます。実際、同じ場所に同じ目的で出かけても、着物だと不思議なくらい洋服以上に気持ちがよいものです。

  

この裾を揺らす風の心地よさも着物ならではのもの。和装ならではの足元も、靴のように密閉されないので、足袋を履いていてもとても開放的です。履物は、桐下駄がお薦めです。軽くてとても楽に歩けますから。

きものに馴れ切ってしまうと、もう洋服の生活には戻れないほど快適です。みなさんも、ぜひ一度はきもので春風の気持ち良さを味わって見てください。



1999年4月4日 掲載

  

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