1998年9月


これぞ、実用呉服!
先月の予告どおり、今回はポリエステル65%+麻35%の実用きものを紹介したいと思います。実はこれ、既にご紹介済みの読者の方より教えて頂いた、僧侶専門の通信販売のお店でさっそく購入したもの(府越さん、貴重な情報をどうもありがとうございました)。購入したのは以下のお店で、頼めば生地見本(1cm角程度の生地ですが)の付いたカタログを送ってくれます。あまり一般売りは積極的にはしないそうなので、一応知り合いの住職さんから教えてもらったなどと一言添えて頼んでみましょう(^^;。私が注文した時は、採寸についても身幅の指定など細かいことに応じて頂き、とっても丁寧に応対して下さいました。

サンコー通商
西宮市苦楽園四番町22−32
TEL:0798−70−9808
FAX:0798−70−9810

実用呉服というコトバを久しく耳にしなくなりましたが、業務用というジャンルを探せば、僧侶用以外の用途にもまだまだあるのかも知れません。今回私が購入した長着は「白衣」という僧侶の方向けの長着ですが、白地の他にも今回私の購入した生成色や、ねずみ、ベージュ、紺、茶など色も結構選べますので、何枚か持っていると重宝しそうです。

サイズは仕立上がりが、S、M、L、LL、婦人ものの5種類の既製サイズから選べ、既製品の値段は¥8,000から!あとは色と生地の素材によって色々ですが、最も高価なものでも¥21,500でした。おまけに、プラス¥3,500程度の出費で、希望通りの寸法で別誂えも可能です。私はLLサイズの着丈151cmでも短いため、この別誂えで着丈157cm、裄76cmに仕立ててもらいました。

また、カタログ生地で袴も仕立てることができます。行灯、馬乗りの道中袴の他、モンペ袴(野袴風?)も仕立に応じてくれます。きものも袴も仕立は特に注文をつけなければミシン仕立てですが、一見しただけではわかりませんし、日常着としてはこの方がかえって丈夫なようです。なお、まだ丸洗いはしていないのですが、化繊が入っている生地のものは、洗濯機で洗っても縮んだり皺になったりほとんどせず、安心して着まわせる点も見逃せない魅力です。

私の選んだ生地は意外と厚くて単にしてはずっしりと重いのですが、試着してみたところ、特に気になる所もなく、問題なし。確かに仕立てはそれなりですが、共布で大きな居敷当も付けてあり、肩裏にも当布がしてあったりと、実用性を重視した作りには好感が持てます。これだけ安くて丈夫なきものであればまさに実用呉服と呼ぶにふさわしいでしょう。もっと薄手の生地もあるので来年もう一枚作りたいですね。

合わせて購入した、袖なしの盛夏用半襦袢。意外とこれ夏にはいいです。綿70%+麻30%、白の半襟付で¥3,100也。
このきものは、生成色の白衣という商品で、反物の値段が¥4,500、別誂えの仕立て代が¥8,500、合計¥13,000という安さです!こういうものは仕立て直しが利かないとかいうヤボなことを言っちゃいけません。ポロシャツ感覚で利用しましょう。

やはり、同じ化繊の着物でも麻が入っているだけで随分違います。縫製もしっかりしていて全く問題なし。実用着とはまさにこのこと。帯は手持ちの綿角帯です。
襟元のアップ。単としては厚手の布で、真冬以外なら十分着れそう。半襟は上の袖なし半襦袢のもの。







下に水浅黄などの色物の長襦袢を合わせると薄ーくブルーに透けてなんとも涼しげです。但し、写真の長襦袢はキュプラ製なので真夏にはちょっと不向きかも。



襦袢の半襟も白のまま白足袋を履くと、にわか僧侶みたい(^^;これで帯が白だとホントにお坊さんそのまんま?同じ着物とは言え、馴れない格好はなぜか落ち着かないですね。(^^;; 半襟を紺に代え、帯もハッキリした色を締めれば、ぐっと普通人の普段着っぽくなったかな。足袋を履くなら白でもいいけどベージュを合わせてみました。夏は薄い色が暑苦しくなくてGoodです。 この姿で表に出るなら、雪駄より、右近下駄などの方が似合うかも。何より楽ですよ。

こんな夏の普段着も

先月の載せ忘れ写真を一枚紹介。ツンツルテンのきものも、こうした野袴などを合わせれば、夏でも普段着として立派に活用できます。この野袴は腰板がないモンペ風の仕立てですが、麻製なので涼しくて快適。こうした袴があると意外と重宝します。前空きもあって、サイドにはポケット付きです。


最近のお買い物

今月は、普段用の履物を2足調達しました。普段履きは、同じ物ばかり履いているとすぐに駄目になってしまうので、言うまでもなく2〜3足を交代で履く方が長持ちしますから。

桐製の右近下駄。濃い緑の紬の鼻緒がついていて、普段履きにはちょっと高目の¥7,000でしたがこのシンプルな作りに魅かれて思わずGET。鼻緒はきちんと足に合わせてすげ直してもらったので、横滑りもなく、とっても軽い履き心地で目下お気に入りです。 裏はゴム(ウレタン?)貼りになっていてアスファルトを歩いても疲れません。音がしないのは情緒がないとの声も多いけど、現代の都市環境を考慮すると断然こうしたゴム貼りの底のものが長時間歩いても疲れないのでお薦め。
浅草で見つけた紬風表のビニール性雪駄。一見高級そうにも見えるがわずか¥2,800也。ちょっとしたお出かけ用にとりあえずGET。天気のよくない日にもこれなら安心して履けるし。 裏張りは一応革。踵には三角の鋲が打ってあり、アスファルト道を歩くとこの鋲が結構チャカチャカと音を立てるのが、ウルサイとも粋だとも言われます(^^;。





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