「きもの学」講座「男のきもの」講師に就任

大学コンソーシアム京都【夏季集中セミナー】「きもの学」
「きもの学」は、社団法人全日本きもの振興会と京都学園大学の共同企画で
開講された大学コンソーシアム京都の単位互換講座およびシティカレッジ講
座です。4年目となる今年2005年度の受講者総数は463人にのぼり、このうち
約67%が学生ですが、社会人も含め全国から多数の人がこの講座を受講され
ています。東京の早稲田大学から参加の学生さんや、関東、九州方面から参
加の社会人の方まで、着物への興味のレベルが非常に高いことにも驚かされ
ました。しかも「きもの学」は、このシティカレッジで開講されている700もの科目
の中で、ダントツの一番人気とのことなのです。学生さんには卒業単位がこの
講座を通じて取得可能なことも、ある意味画期的なことだと考えます。

私は、今年初めて新設されたカリキュラム「男のきもの」の講師を担当しました。
これは基礎講座として位置づけられたカリキュラムの一つで、「きもの学」初日と
いうこともあってか、400人近い受講者の皆さんを前にしての講義となりました。


 「きもの学」についての詳細はこちらを参照下さい。
 また、2005年度の講義内容の詳細はこちらでご覧いただけます。

キャンパスプラザ京都(大学コンソーシアム)4階第2講義室」での講義

教壇に立つのはもちろん初めての経験です。
(この日は、夏大島の着物+西陣織紗の羽織+羅の角帯で。草履はホースヘア)

ただ着物が好きで着てきたばかりが実情で、着物に市民権を得たいという想いで開設
したのがホームページの「男のきもの大全」でしたが、そんな私が、「きもの学」という場面
の中で「男のきもの」講座の講師を引き受けることになろうとは、不思議というか正直な
ところ感慨深いものがあります。

実際の講義では、私なりのきもの観や楽しみ方などを交え、いかに着物を受け入れ、
楽しめばよいか、興味の持ち方や考え方の多様性などについてを具体的な事例を紹介
しながら話を進め、まずは着物への興味を素直に受け入れてもらえるように考えました。
受講者の皆さんと共に、精一杯に“きもの”を楽しむことができたとは思っていますが、
いかがでしたでしょうか。聴講して下さった皆さん、どうもありがとうございました。

途中、何問か着物に関する問題を出して一緒に考えてもらいました。
PowerPointを使った講義の様子

全ての内容を紹介するのは無理なので、使用したレジュメを掲載します。



 【講義レジュメ】

 1.「和魂和才」と「男のきもの」
    → 着物を楽しむ心を見つける。

 2.着物は謎だらけ
    → 学ぶことで道は開ける。

 3.男のきもの入門
    → とにかく自分で着て着慣れる。

 4.着物は人生のパートナー
    → 生き方の公式は着物を着る喜びにも当てはまる。



聴講者の方にもご協力いただいて男のきもののバリエーションを説明

パールトーンの國松社長には夏袴姿をご披露いただきました。

聴講生の皆さんの反応は想像以上に熱心で、真剣に着物を学びたいという姿勢が見えました。講義後には十数名の質問行列ができたほどで、嬉しい悲鳴でもありました。多くの方から、面白かった、勉強になった、興味がわいたなどのご感想を頂きました。後日、事務局の方からも、「とても評判が良かったです」とのコメントをいただきましたので、まずまずの出来だったようです。

また、きもの振興会の関係者の方々のご意見も聴く機会がありましたが、「これまでになく斬新で、論理的な展開に感心しました」とのご感想をいただいたと同時に、当日の私は一度も「伝統」「文化」という言葉を使わずに着物を説明したことに非常に驚いておられました。そういう意味では、日本人が身近な存在として考え受け入れることの出来る“きもの”の世界を、今回の講義で提示することができたのかも知れません。

「きもの学」は本当に意義のあるプロジェクトだと思います。これまでの着物業界ではこうした業界の枠を超えての共同プロジェクトは存在しませんでしたから。現在の非常にわかりにくい着物の現状を整理する意味でも、きもの教育はこれからますます必要になってくると思われます。日本人が自らの生活習慣を省みる契機という意味でも、きものを学ぶことは実に意味のあることだと思うのです。

来年度もお声がかかればぜひまたお話したいと思いますので、これからもどうぞよろしくお願い致します。





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