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 ■--礼装(紋付)についてのページ
 >>>田舎もんのトトロ  男  栃木  -- 2004/04/08-21:53..No.[130]
    お晩です、田舎もんのトトロです。

礼装(紋付)について書かれているページを検索したものを
挙げます。参考になさってください。

こちら

は、無垢仕立てについて書かれています。
紋付地が七丈であることが伺えます。
うちのあたりだけかもしれませんが、共に仕立てるとも言うようです。
また、こちらでは、比翼仕立てと書かれてますが、近所の呉服屋さん
によると、紋付を比翼仕立てにすることはほとんどないそうです。
これも、地域差でしょうかね。
と申しますのも、男の黒紋付の場合は、喪服にもなり得るわけで、
そのとき、襲をするのは、重ねに繋がり、忌み嫌われるのが
理由だそうです。ですので、喪服には使わないと決めてしまえば、
比翼仕立てにしても良いのではないでしょうか。

こちら

は、直接、紋付には触れられてませんが、
「ポリの着物は礼装になり得るか?」についての議論です。
皆さん、それぞれ、お考えなのですね。

こちら

では、上布は準小礼服となってますね。
#しかし、準小礼服ってなんでしょう?
上布と言えども、結城紬、大島紬と同格とのことですので、
礼装には向かないとのことでしょう。

こちら

は唯一、麻の紋付を認めているページです。
実は、先日、呉服屋さんの展示会で、明治時代の小千谷縮の紋付
(もちろん、染め抜き、色は薄いカスタードクリーム色)を
拝見しました。もう、すばらしいの一言です。
光沢、繊維の細かさ、絹を凌いでいました。
こういうものなら、絹が上位というのを否定できるのでしょうね。
今となっては、もう作れないでしょうね。

こちら

は、「ポリのきものは礼装になる得るか?」の一部です。

こちら

は、日本和装コンサルタント協会での指針です。
このようなところで、勉強なさった女性の方々の前では、
黒紋付以外は礼装にはなりえないんでしょうねぇ。
私も、未だに、聞きますよ。「紬は絶対駄目。」と。

なぜ、柔らかものが上位なのか未だにわかりません。
確かに、紬の成り立ちからすれば、礼装には向かないと
言えなくもないですが、お召しとちりめんで、ちりめんが上と
いうのはわからないですね。

では、ごめんなさい。






>>> 鶴亀  男  神奈川  -- 2004/04/24-08:32..No.[136]
 
    なかなか含蓄のある、レポートですね。とても参考になります。

私は、伝統芸能を長く稽古している者です。紋付は何々でなければいけない、と言う人もいますし、本当に名人の方が、こんな風な着方もあるものなのか、というような着方をしているのもあります。おたずねすると、何代の誰それさんが、こんなわけで、こういう風な着方をしていたのです、とご教示いただいたりして、私もそれを基準にしています。

年に何回か舞台に出ますが、呉服屋さんが喜ぶようなものは、残念ながら着ていません。分かる人もいません。着慣れている人の姿は、品もあるし、立派ですね。その一言です。特に、私たちは動作をともないますから、ちょっと受け売りの、付け焼き刃では、全体に格好がつきません。

黒という色も、ときによっては少し変えることもありますし、季節によっては、紬や麻を用いることもあります。地謡の中で、色違いがあるのも、アクセントとなって不自然なことはほとんどないです。流儀や派によっては、すべて統一というのもありますが、だいたいは多少の差異には寛容です。

私は半襟を紺か黒にしていますが、これは金剛右京師がそうしていたからで、宝生九郎師も黒でした。曰く、白は高貴な方が用いるもので、我々ははばかって黒を用いる、というのが、伝えられています。袴の結びも、金春の方は普通にしばるように結びますが、十文字と決められていつ流儀もあれば、まれに一文字もあります。
文楽の方は、白と黒、はっきりと決まっていますが、これは人形をあつかうときの、視覚的効果として、その方がスッキリとします。
能は武家式学の伝統を引き継いでいますから、すなわちフォーマルな出で立ちが普段着なのですが、これも時代によって、変わっていくようです。

現在の和服による礼装は、はっきり言って、明治以降、それも戦後の、呉服屋さんと、結婚式場の、標準スタイルで、それにカルチャーセンターの着付け教室が加わって、あたかも、長い長い伝統のあるようなものに言われていますが、もし不安なら、戦前、明治大正の写真を見たり、江戸時代の絵をご覧になられることをおすすめします。

礼装は、相手に失礼にならないもの、それが第一です。取って付けたようなものを着てもだめです。たまに着ても格好がつきません。主賓を引き立て、失礼にならないもの、それが大事です。

高浜虚子さんの写真や、太宰治の結婚記念写真はモノクロですが、川端康成のノーベル賞記念講演の写真はカラーです。すばらしい第一礼装です。

 

>>> 田舎もんのトトロ  男  栃木  -- 2004/05/13-20:02..No.[157]
 
    はじめまして。

紹介するだけと思ってましたので、リプライがついて驚いています。
まずは、御礼申し上げます。

> 現在の和服による礼装は、はっきり言って、明治以降、それも戦後の、
> 呉服屋さんと、結婚式場の、標準スタイルで、それにカルチャーセン
> ターの着付け教室が加わって、あたかも、長い長い伝統のあるような
> ものに言われていますが、もし不安なら、戦前、明治大正の写真を見
> たり、江戸時代の絵をご覧になられることをおすすめします。

私の意図とは違った方へ、お話が進んでますので、ちょっとだけ。
私も現在のように画一化された着方には不満ですが、不安はありま
せん。ですから、そんなに気にはしていません。

むしろ、

> 礼装は、相手に失礼にならないもの、それが第一です。取って付けた
> ようなものを着てもだめです。たまに着ても格好がつきません。主賓
> を引き立て、失礼にならないもの、それが大事です。

こちらが、恐いのです。
相手に失礼にならないもの、それが一体何なのかです。
つまり、先に、着付け教室などの着方が一人歩きをしている現在、
そのような知識をお持ちの方が、紬などを見たとき、不快に
思われるわけです。
ですから、そうした方々に不快をかけぬよう礼装には、
念入りに、十分注意すべきと思い、さまざまなウェッブを
紹介致しました。

きものについて何にもご存知でない方々ばかりでしたら、
何の心配もありません。
紋付の半襟についてもそうでして、白は??とは思っても、
逆に、白でないと変に思われますからね。

ましてや、披露宴となれば、黒紋付は着られません。
婿殿が誰だかわからなくなってしまいます。(^_^)
だからと言って、色紋付にすると、婿殿より目立ってしまうことも
あります。
今となっては、色紋付を作ろうとしても、白地の羽二重を見つけるのに
苦労しますし、また、それを染める職人さんを探すのも難しいですから、
色紋付は見なくなるでしょうね。

ですので、私は、お召しを薦めたいと思ってます。
こちらでしたら、お着物に詳しい方にも眉はしかめられませんから。
お召しも、現在では、少なくなっています。
それは、八丁撚糸の仕事をする方がほとんどいなくなっているからです。
また、お召しでも、紋織りのものが減りました。
ほとんどが平織り(うちの近所では、平機(ひらっぱた)と呼んでますが)
で、面白みにかけます。
複数の職人の手を経なければできない織物、そうしたものがなくなら
ないようにとも思いますので。

> 高浜虚子さんの写真や、太宰治の結婚記念写真はモノクロですが、川
> 端康成のノーベル賞記念講演の写真はカラーです。すばらしい第一礼
> 装です。

えぇ、もちろん。
いつもきものを着ていた方々の紋付姿は手本です。

では、ごめんなさい。