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 ■--羽織の裄が短いときのごまかし方
 >>>腕長  男  愛知  -- 2003/11/04-20:40..No.[33]
    最近私が入手した羽織は長着より裄が短めで長着が袖口から飛び出してしまいます。(羽織も長着もウールです)羽織の裄は下に着る長着より1センチ弱長く仕立てるそうですが、誂えではない羽織と長着で寸法が合わない場合に着方等で誤魔化すことが出来ないものでしょうか。ちなみに私は腕が長いので、手持ちの着物はどれも裄が短めのものを気にせず着ています。ご教授宜しくお願いします。




>>> 竹生英之丞  男  東京  -- 2003/11/06-16:13..No.[36]
 
    私も以前誂えたものの中で、長着と羽織を別に組み合わせてきたりすると、会わないものがありました。そのときは、羽織を脱いだりしなければ、肩のところでつまんでかるく仮止めしていましたが・・・
 

>>> 腕長  男  愛知  -- 2003/11/07-16:17..No.[40]
 
    ご教授有り難うございます。

> 肩のところでつまんでかるく仮止めしていました

なるほど、そうですね。羽織を脱ぐ可能性もあるとするなら肩の内側をクリップでつまむとかでも良さそうですね。一度クリップを外すと、また羽織を着たときに面倒くさそうですが、糸で仮止めするよりは簡便かも。

それはさておき、本人が気にならないのなら羽織の袖から長着が出ていても構わないということは無いのでしょうか。やっぱり羽織の袖は絶対に長くないといけないものでしょうか。
 

>>> 朝路真行  男  兵庫  -- 2003/11/11-07:54..No.[45]
 
     はじめまして。朝路と申します。
 少々手間がかかるようですが、凸凹式の小さなボタンを裏に取り付けられるのはどうでしょうか?袖と袖付けの部分か肩につけられれば良いかと思います。これならば、羽織の着脱を気にしなくても済みますし、着物の上からつまむ様にすれば、すぐにボタンをはめることもできます。
 必ず長着より羽織の袖が長くなければならないとは言い切れません。仰るように昔は羽織は長着より少し小さく仕立てる物だと言われていました。これは袖口などの色目を見せたりするためでしょう。しかしながら、あまりにも短すぎるのは、やはり見た目が良いとはいえません。鏡を御覧になって、御自身がおかしくないと思われる程度なら、それで良いかと思います。
 愚生も祖父などからのお下がりの場合は、裄丈が足らないので、元禄風に別布で袖継をして着ています。礼装には向きませんが、普段着には十分ですよ。
 

>>> 腕長  男  愛知  -- 2003/11/11-19:24..No.[47]
 
    ご教授有り難うございます。スナップボタン方式は良いですね。早速やってみます。

> 元禄風に別布で袖継をして着ています。

さて、これは全く違う生地で袖を延長するということ、つまり目立たないように継ぐ(きもの大全>和服豆知識>接ぎを入れる)のではなく、逆に生地違いをデザインとして取り入れるということでしょうか。それとも、袖そのものを別の生地で付け替えるということでしょうか。

いずれにしても現在ではあまり見かけない形のキモノになるので、着るのに勇気がいるでしょうが相当お洒落ですね。
 

>>> 朝路真行  男  兵庫  -- 2003/11/12-02:55..No.[49]
 
     袖などを継ぐ場合、和裁をなさる方がいらっしゃれば無難(適切な言葉ではありませんが)な方法をご存知だと思います。愚生も正式に習ったわけではありませんので、無手勝流なところも多々あります。複雑な場合、例えば羽織などに継ぎを入れる場合は、仕立て屋さんにお頼みしています。ウールなどの一重物は自身でやっつけてしまう事が多いです。
 仰るように、通常はこのサイトなどでも紹介されているように、同生地があればそれに越したことはないのですが、無い場合は同色同柄の物を求めなくてはなりません。仕立てた時に、はぎれでも残していれば良いのですが、他に求めても無い場合は、まず最初に衽の余裕から取るようにします。十分な物が取れない時は、最終手段として全くの別布を探します。
 継ぐ方法も様々あります。仰るように袖そのものを付け替えてしまう方法もあります。
 仕立てる方によって言い方が違ったりしますが、袖継ぎ、肩継ぎ、裄継ぎなどがあります。一番よく用いられる方法は、肩口と袖の間に足らない分の袖を継ぐ『袖継ぎ』でしょう。肩幅などが合わない場合には、両サイドの縫い目に生地を継ぐ『肩継ぎ』、袖口側に継ぐ『裄継ぎ』といった具合です。丈が足りない場合は、裾回しに足らない分の生地を継ぎ、衽の部分は継いだ生地に付け替えます。
 別布を継ぎに入れるときは、仰るようにデザインとして色柄を選ぶ方が良いですね。着物が無地の場合は、思い切った柄の物を入れてみたりしています。袖継ぎなどの場合、道服などに用いる紐綴じのような感じになりますし、裄継ぎなどは元禄風になります。本体はそのままに、裄継ぎに丈継ぎをしますと、『胴抜き』というスタイルになります。胴抜きはあくまでも普段着、室内着ですが、うまくコーディネートすれば、仰るように洒落着にもなるでしょう。また別の使い方として、極寒の時などに重ね小袖の下着として用いています。
 着物の組み合わせやデザインを考えるとき、愚生の場合、最初にお手本にするのが歌舞伎の衣装、次に能狂言の物です。ここで心掛けなければならないのは、双方とも舞台衣装ですから、デホォルメされている部分があることを見極めなければなりません。つまり一線がどこにあるかということですね。
 余談ですが、継ぐ以外にも、2本の反物を使って、背筋を中心に右左違う生地で仕立てる『片身変わり』や、右袖、右片身、左片身、左袖と生地を交互に使って仕立てる『追っかけ』という物もありますから、継いでいるから恥ずかしいとは思わず、元からこのデザインだと一人合点で胸を張ってきております(笑)
 

>>> 腕長  男  愛知  -- 2003/11/12-08:39..No.[50]
 
    大変勉強になりました。もっと柔軟に考えて、自由な発想でキモノを楽しめるように頭を切り換えます。

> 最初にお手本にするのが歌舞伎の衣装、次に能狂言の物です。

舞台衣装や装束についても調べて参考にしてみます。有り難うございました。