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汚れ落とし・しみぬきの方法Fall off of dirt

汚れ落とし・しみぬきの方法
汚してしまったら・・・

汚れ・しみがついたら、可能な限り早く適切な処理を施すことが肝心です。付いてすぐなら、何をつけたか大ていわかりますから、その場で処置できない場合は、必ず汚れの種類を覚えておくか、忘れないようにメモしておくことを心がけましょう。また、液体モノをこぼした時などは、ハンカチかティッシュペーパーでそお〜っと、上から押さえて吸い取ります。強く押さえると、繊維に染み込むので逆効果です。この時、絶対に強くこすらないこと!とにかく慌てないことです。お酒やビールなども、すぐにその場でぬるま湯で叩けば、ほとんどしみにはなりません。

それでもしみになってしまったら、できるだけ小さいうちに取り除くようにした方がいいでしょう。ただし、家庭でできるしみぬきは、あくまでもそれほどひどくない場合に限ります。見るからにヒドイ場合は、下手に手を出さず専門家に任せた方が無難です。専門家に出す場合は、必ずしみをつけた場所、つけた日、何をつけたかを伝えます。

しみ・汚れ落としの基本手順

どんなしみ・汚れも、まずは水で拭いてみましょう。水だけで落ちるようなら洗剤などはなるべく使わないようにします。次に、水だけできれいにならない場合は、中性洗剤などを薄めて使います。無理にこすらずに、軽くつまみあげるように拭き取ります。これを何度か繰り返してみて、ぜんぜん効果がないようなら、油性のしみですから、これはベンジンやアルコールなどの薬剤を使用して溶かし出して拭き取るという方法を使います。このように、適切な方法で極力布地を傷めないように汚れを落とすためにも、しみ・汚れの種類がわかってから手を出した方が無難と言えます。

しみ・汚れの種類がわからないときは・・・

濡れタオルなどで軽く拭いてみて、薄くなるようならたいてい水性のしみ・汚れです。
汚れている部分を明るい場所でよく見て、光って見えるようなら油性のしみ・汚れです。
(注)むやみに水で濡らすとよくない場合もありますので、不安な時は触らず専門家へ。
実際にやってみる前に・・・

家庭でしみぬきにチャレンジする場合は、まず水やぬるま湯を脱脂綿やガーゼなどに含ませて叩くなどして様子を見ます。落ちないようなら、汚れの種類により、ベンジンとか中性洗剤を薄めたもので再度しみの部分を叩いてみます。この時もなるべく強くこすらないこと。しみが外に広がらないようになるべく内側に向けて極力狭い範囲を叩くようにします。それでも駄目なら、やはり専門家ゆきでしょう。汚れの種類によってはすぐに触らない方がよいもの、お湯を避けた方がよいものなど、いろいろと注意が必要なので、以下の表を参考にして汚れ落としを行ってみて下さい。

しみとりの作業をする時は、きれいな場所で、布地の裏側に乾いたタオルなどを当て、気長にしみが薄くなるまで何度も叩いて取ります。中性洗剤などを使った場合は、汚れを叩き出した後、ぬるま湯などでもう一度叩いて洗剤を落とす必要があります。このとき、叩き方や汚れの種類によってはしみが輪のように広がる「輪じみ」を作ってしまうので十分注意して作業しましょう。輪じみをつけないようにするには、霧吹きなどで周囲をぼかし、乾いたタオルで布を両側からはさみ、水分をよく吸い取ってから、ドライヤーなどで外周から乾燥させると効果的です。あとは衣紋掛けにかけてしばらく吊るしておきましょう。

油性の汚れなどを落とすには、ベンジンがよく使われますが、ベンジンは揮発性の高い良質なものを使います。安物のベンジンは布地を傷めることがありますよ。それからベンジンを使う時はケチらないでたっぷりと脱脂綿などに含ませて使うこと。また、一気に落とそうなどとは思わずに、根気よく何度も脱脂綿を取り替えては汚れを落とします。ベンジンで拭いた汚れは、蒸発し切らないうちに、タオルなどにはさんで押さえ、溶け出した汚れを移し取るように吸い取らせます。基本はこの作業の繰り返しですが、ベンジンの使い方によっては、大きな輪じみになることがよくありますから、くれぐれも適当に作業しないことです。汚れを集中的に叩き落とすだけでなく、汚れの周囲にかけて全体的に叩くのがコツです。ある程度ベンジンで汚れを拭き終わったら、拭いた周りをぼかすように手早く手で叩きながら、手のひらの体温でベンジンを素早く乾かすようにします。拭きっぱなしで放っておくと輪じみになりやすいのです。
普通のクリーニングに出せるもの

  • ウールの、きもの・丹前・・・普段着はシーズンオフに一度くらい、ドライクリーニングすればきれいにりなります。
  • モスリンの長襦袢・・・これもウールのきものと同じ。半衿を付けたままでも普段着用なら大丈夫でしょう。
  • 綿の角帯・・・どうしてもという場合以外は、滅多に出しませんが、帯の長さが多少縮むくらいで、幅はさほど縮まないはず。ただし、正絹の角帯はクリーニングに出すとヨレヨレになりますから注意(タグの表示などにクリーニング可と書いてあっても、正絹の帯は普通出さないこと)。これはネクタイと同じ。また、力士の廻しも正絹ですが、洗って使うことはないそうで、汚れたり古くなったら新品と交換するとか。
  • 半襦袢・・・普通は家庭の洗濯機で丸洗い(きちんと畳んでネットに入れて洗う)しても十分ですが、シーズンオフに一度くらい出しておけば、気持ちよく着れます。半衿を付けたまま出してもたいてい大丈夫です。なお、足袋や、その他の肌着類もクリーニングに出せますが、普通は家庭で洗うものでしょう。さすがに裾除けや褌をクリーニングに出したことはないです。
  • 正絹の着物も、よほど上等なものでなければ(業者によっては上等品も大丈夫というところもありはしますが・・・)、「京洗い」と指定してクリーニングに出せば、特殊クリーニングによって、黄ばむことなく洗えます。「京洗い」は、ドライクリーニングに比べて割高ですが、洗い張りに出すことを考えるとかえって経済的です。
しみ・汚れの種類別 しみぬき方法

家庭でしみ・汚れ落としを行う場合は、くれぐれも自己責任を承知の上で行って下さい。万一失敗しても責任は負えません。

しみ・汚れの種類別 しみぬき方法
注1)家庭でできるしみぬきは、あくまでもそれほどひどくない場合に限ります。ひどい時は専門の業者に。
注2)いずれのしみ汚れも、輪じみを作らないよう、霧吹きなどで周囲を ぼかしておきます。
注3)正絹の染めの着物や化繊の着物に薬品を使う場合は、目立たない場所で色落ちしないか試してからに。
しみ・汚れの種類
応急処置
家庭でのしみ抜き方法
その他、注意事項
醤油
ソース
コーラ
ジュース
くだもの果汁
みそ汁
あれば濡れタオルで、なければハンカチかティッシュペーパーでそお〜っと、上から押さえて吸い取ります。強く押さえると、繊維に染み込むので要注意です。

なお、携帯用のウェットティッシュを持っておけば、とっさの時に重宝します。
石鹸液か薄めた中性洗剤を含ませた布などでたたいて落としたあと、水かぬるま湯を霧吹きでふいてぼかしておく。 強くこすらない!
こすると生地が傷み毛羽立つことも。落ちにくい時は、自分で無理に落とそうとせず、専門の業者に。
コーヒー
紅茶
日本酒
ビール
その他アルコール類
ベンジンかアルコールを脱脂綿に含ませて軽くたたく。油分が取れたら、石鹸液か薄めた中性洗剤などで洗う。
卵(卵黄、卵白)
血液
石鹸液か薄めた中性洗剤で洗うと取れる。大根おろしをガーゼなどに包んでたたいてもいい。 熱湯は禁物!
特に血液は、お湯で拭くとたちまち凝固して繊維にこびりついてしまう。
墨・墨汁 ついてすぐなら、石鹸液か薄めた中性洗剤で洗うと取れる。または、ご飯粒をぬって揉み、石鹸液か薄めた中性洗剤を含ませた布などでたたいて落としたあと、水かぬるま湯を霧吹きでふいてぼかしておく。 墨は乾くとニカワの成分が固まってしまうので取れにくくなる。揉み落とすのは技術を必要とし、難しいので専門家に任せたほうが無難かも。
チョコレート 布地の表裏の両方からハンカチなどで軽く拭き取る。 ベンジンを古歯ブラシなどの先につけて軽くたたいて溶かしたあと、薄めた中性洗剤で洗い落とす。 強くこすらない!
なお、アルカリ性の石鹸を使用する場合は酢酸につけるなどして中和させてから洗う必要がある。
チューインガム すぐに取り除こうとしないこと。氷を当てて固まってからはがす。 ベンジンを脱脂綿に含ませて軽く押さえて取る。あとで霧吹きで水をかけ、周囲をぼかす。 シンナーを使うと落ちる場合もあるが、生地を傷めやすい。
アイスクリーム
生クリーム
ハンカチやティッシュペーパーなどでつまみ取る。食用油はこすらないように、ティッシュペーパーなどでそっと吸い取る。 石鹸液か薄めた中性洗剤を含ませた布などでたたいて落としたあと、水かぬるま湯を霧吹きでふいてぼかしておく。 熱湯は禁物!
バター
マヨネーズ
食用油
アルコールかベンジンを脱脂綿に含ませて軽くたたく。油分が取れたら、石鹸液か薄めた中性洗剤などで洗う。
乾いたタオルで押さえて水分をよく取る。決して絞らない。 脱いだらすぐに水かぬるま湯で霧を吹き、乾いたタオルで押さえて水分をよく取る。あとで十分に風を通して乾かしておく。 油分やホコリと一緒に染み込んでいる場合は、早めに手入れしないと黄ばみの元になる。
口紅
朱肉
そのまま
さわらない
アルコールかベンジンでたたいて汚れを溶かしたあと、中性洗剤で洗う。 取れない場合は、専門家に。
ボールペンのインク アルコールかベンジンでたたく。落ちにくいようなら、住宅用洗剤を水で10倍に薄めた液で揉み落とす。
マジックインキ
クレヨン
クレパス
泥はね 濡れた状態でさわったりこすったりしないこと。 泥が乾いてから柔らかい布で拭き、手で軽く揉むと落ちる。 泥によってできたしみが取れない場合は、専門家に。
インク
スタンプ
どうにもならないのでさわらない。 基本的に家庭では落とせない。
中性洗剤で洗うと多少薄くはなるがそれまで。インク消しという手もあるが、絹物には使えない。
特殊技術によって落としてもらうしかないので、さわらず早目に専門家に。
ペンキ やるとしたら、シンナーで溶かして拭き取るしかない。 専門家に出すのが得策。





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