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 ■--初めて着物を購入するのですが、
 >>>紫藤  男  大分  -- 2005/07/17-18:22..No.[1452]
    はじめまして。20代前半の紫藤と申します。
このような場に書き込むのが初めてなものですので、説明等至らないところがあると思いますが、どうぞよろしくお願いします。

私は以前から和服に興味を持っており、浴衣は4着ほど所有しておりますが、着物は1着も持っていませんでした。
そこで今回、思い切って夏用の絽の着物を購入しようと考えています。
色も薄い青色かグレーに絞っており、長着に関しては大体考えが固まっているのですが、羽織、袴について皆さんのご意見をお聞かせ頂きたく思っています。

まず、袴に関してですが、当方が神社と関係があることから、神職用の差袴(紫や浅黄色)を手に入れやすい環境にあります。
このような神職用の袴を着物に合わせることは可能なのでしょうか?

また、羽織についてですが、薄い青色の着物に黒い羽織は合いますでしょうか?
ある方が、「浴衣に大きな柄の描いた袖なし羽織どころか、半纏でも、肩衣でも、千早でも何でも合わせたら面白いでしょう。男もファッションとして無用な着物の掟など無視して、男の浴衣の最新流行を興して壊していきましょう。そうすれば、着物はおもしろい、楽しいと思う、若い男性たちが増えくると思うのです。」ということを書かれていました。
前述のように、当方が神社と関係があるため、千早も比較的安価に手に入りやすいので、白無地のものを羽織の代わりに合わせてみるもの面白いかなと思うのですが、いかがなものでしょうか?(外出するにはかなりの勇気と忍耐力が必要になるとは思いますが...)

以上、長くなりましたが、ご回答よろしくお願いします。




>>> KWAN  男  千葉  -- 2005/07/17-21:21..No.[1455]
 
    趣旨と離れまして申し訳ありませんが、差袴とか千早というものについて説明していただけませんでしょうか?
 

>>> お江戸思案橋にて  男  東京  -- 2005/07/17-21:57..No.[1459]
 
     神職用の差袴を一般のキモノと併せても、外見的には特に問題ないかと思いますが、神職用の差袴は神聖なものではないでしょうか。差し出がましいようですが、いくら何でもありの時代だと言っても差袴、千早などを物見遊山やお遊び着に流用すること自体、あまり感心しないような気がいたします。
 なお羽織に関しては、お説の通りでよろしいかと思います。

 的確な答えとなっておりませんが、着物通の先輩諸氏の意見等に耳を傾けながらよく思案されて、最初の内は慎重に行動したほうがよろしいのではないでしょうか。
 
 

>>> 紫藤  男  大分  -- 2005/07/17-22:08..No.[1460]
 
    KWAN様
早速のお返事ありがとうございます。
差袴というのは、神社の神主さんが穿いている、浅黄色(水色)や紫色の袴のことです。こちら
こちら
行灯型のようですが、袴の後ろの形が少し違うようです。

千早は、巫女が神楽舞などを舞う時に、正式な衣装として纏うものです。
薄手の布で織られており、前を紐であわせるようにして着ますす。(着るというよりも羽織る感覚です。)
前は膝丈くらいですが、後ろは袴と同じくらいの長さがあります。
白無地の物の他に、菊の柄が入ったものや、鶴と松の柄の入ったもの、梅の柄、鳳凰の柄などがあるようです。
こちら
こちら
 

>>> 紫藤  男  大分  -- 2005/07/17-22:24..No.[1461]
 
    お江戸思案橋にて様

ご意見ありがとうございます。
そうですよね。装束の下につける半襦袢や白帯などならまだ許されるかも知れませんが、差袴や千早などは外から目に見えて清浄なものですよね。神職の象徴と言っていいものかもしれません。
何分羽織と袴をそろえる場合の予算が限られているため、安く手に入る神職用の袴に目を付けてしまいました。反省せねばなりません。

ついでと言っては何ですが、当方が購入予定の薄い青色の着物に合う袴の色を教えてもらえませんでしょうか?
また、古着も含め、比較的安価に袴の購入できるお店がございましたらお教え願います。
 

>>> お江戸思案橋にて  男  東京  -- 2005/07/17-22:54..No.[1462]
 
     ついお節介なことを書きまして、気を悪くなさらないで下さい。そうですね、薄い青の着物でしたら、無難なところで紺かモスグリーン系統、青紫系統や濃いベージュなどもお洒落だと思いますが、あくまでもお好みでご自分のお好きな色を選ばれるのがよろしいかと思います。
 また普段穿きの袴でしたら、福岡にとてもよいお店があります。
こちらにて検索して下さい。ほかにヤフオクでも、良いのが出品されている時があります。
 

>>> 紫藤  男  大分  -- 2005/07/17-23:11..No.[1463]
 
    お江戸思案橋にて様

 いろいろと情報をありがとうございました。早速検索してみたいと思います。

 >ついお節介なことを書きまして、気を悪くなさらないで下さい。
 いえいえ、着物初心者にとって、とてもためになるご意見でした。着物の世界の右も左もわからない当方にとって、認識を深めるためにはこのような辛口のコメントも必要ですし、面識もない他人に対して言ってくださることは、とてもありがたいことだと思います。

またわからないことがあれば書き込みさせていただきますので、その時もぜひご教示をお願いいたします。
 

>>> 朝路真行  男  兵庫  -- 2005/07/18-03:28..No.[1465]
 
     初めまして。朝路と申します。

 すでに、お江戸思案橋にて さんがお書きになっておられますので、毎度のことながら余談を申し上げます。

 差袴は行灯ではなく馬乗りが基本です。襞の取り方が通常の袴と違うのは、元が奴袴(指貫)の簡略化された物だからです。さて、神聖視するかどうかは別にして、私が思いますに差袴では夏は暑いかと存じます。帯と同じ幅ぐらいの紐ですからね。腰の辺りばかりが相当の厚みになると存じますよ。

 また千早に関してですが、紫藤さんがご紹介になっている千早を見ますと、巫女用つまり女性用ですね。男性用の千早もありますが、まぁ形状は似たり寄ったりの物です。どちらにしても、千早は神事用の潔斎服(日常とは違う事を示す服)です。さらに、脇縫いもなく、前後の身ごろも縫わず、広袖に仕立ててありますから、残念ながら羽織としての役目には見た目も実際にも乏しいかと存じます。

 ファッションとして楽しむ・・・と言われますと、それは御随意にとしか申し上げられませんが、私には異形に思えます。
 神職が召される和服着物は『装束』と申しますね。私たちが普段着ている着物と同じ和服には違いありませんが、まったくの別物です。
 掟破りでもなんでもなく、ただの寄せ集めにしか過ぎないと存じます。

 さて余談はこの辺りにして、紫藤さんは、神職に関係しておられるのであれば、神職用の衣装のカタログなどお手元にありませんか?きっと黒の紗や絽の羽織、勿論袷の羽織も含めて販売されていると存じますよ。私も以前、紹介されたことがありました。神職専門のカタログには少ないかもしれませんが、寺院用のカタログなどですと色物の長着もあるはずです。

 差し出がましく申しました。平にご容赦。
 

>>> 紫藤  男  大分  -- 2005/07/18-08:16..No.[1468]
 
    朝路真行様

 ご回答ありがとうございます。確かに神職用の袴は紐が幅広ですね。夏に着用すると、腰に相当汗を掻きそうです。

 千早に関しては、羽織としての実用性ではなく、ルックス、インパクトという観点から、皆さんのご意見をいただきたいと思い、書かせていただきました。
 最近、すごい派手で個性的(当方から見れば異形)な格好をした若者を見かけますが、このような格好を和服に置換すれば、当方が書いたような格好になるのではないかと思いましたが、少し違うような気もします。

 >さて余談はこの辺りにして、紫藤さんは、神職に関係しておられるのであれば、神職用の衣装のカタログなどお手元にありませんか?きっと黒の紗や絽の羽織、勿論袷の羽織も含めて販売されていると存じますよ。
 女性用の黒羽織はあったような気がしますが、男性用はなかったような... もう一度よく見てみます。
 

>>> 優妃讃良  女  埼玉 [URL]  -- 2005/07/18-10:02..No.[1470]
 
    神職さんは、移動用には黒羽織を用いられるようですので、カタログにはきっと載っていますョ。

ちなみに、差袴も夏用の紗、絽、麻があり、また、普通の男袴に比べて「腰の部分が暑い」ということはありません。
個人的には背板がないので、背中が暑くないです。

量産されるだけに、極端に安いのが魅力なんですよね。
着用される場合は、浅葱や紋織りはバレバレですので、紫か、松葉がよろしいと存じます。

ちなみに、黒羽織や、男袴も、普通に流通しているものよりも格段に割安です。
 

>>> 紫藤  男  大分  -- 2005/07/18-11:23..No.[1472]
 
    優妃讃良様

有力な情報ありがとうございます。

>普通の男袴に比べて「腰の部分が暑い」ということはありません。
個人的には背板がないので、背中が暑くないです。
そうなのですか。実際に穿いたことがないのでどのようなものか分からなかったのですが、普通の袴よりも暑いということはないのですね。

 >量産されるだけに、極端に安いのが魅力なんですよね。
 そうなんですよ。安いんですよ。私の持っている半襦袢や足袋は、カタログから購入したものです。
 紋織りは当初から考えてはいませんでしたが、浅黄色もバレバレですか。ご意見ありがとうございます。
 もし着用する場合は、お江戸思案橋にて様にご指摘されたこともあるので、なるべく差袴が目立たないよう、夜の祭りや近くでの買い物などに限定して着用するようにしようと思います。

 いろいろご教示いただきましてありがとうございました。何かありましたらまたよろしくお願いいたします。
 

>>> 優妃讃良  女  埼玉 [URL]  -- 2005/07/18-17:53..No.[1473]
 
    現在は、差袴は神職さんしか着用しませんが、元はお公家さんが、普段の時に用いていました。(ハレの日は指貫で)
ですから、お武家さんの男袴と同様のものです。

差袴を着用されたことはなかったんですね。
冬と合いは化繊モノ(テトポプなど)が安くてよいです。
でも、テトポプはウール風化繊なので、夏には向きません。
夏は夏用のテト麻がよろしいです。

注文の際には、腰板につける白の飾り糸をつけないように依頼しましょう。これがなければ、まず気付く人はいません。
ほとんどの場合、注文後に仕立てるので、こういう依頼が可能です。

で、着付けなのですが、普通の男袴と違って、最後に結ぶ紐が太くて短いので、普通の一文字や十字には結びません。
前板についていた紐を前面で交差させているところに、後ろ腰からもってきた紐を結んだ後にからめて、蝶結びします。
このままか、結んだ端を挟み込んでしまうか、どちらかにします。

下帯は、蝶結びのように出っぱらせず、貝の口など、ぺったんこに結びます。ここも、男袴と違う点です。


 

>>> 紫藤  男  大分  -- 2005/07/18-18:17..No.[1475]
 
    優妃讃良様

 いろいろとありがとうございます。差袴の歴史的背景から着用する際のコツまで詳しく書いていただき、とても勉強になります。

 >注文の際には、腰板につける白の飾り糸をつけないように依頼しましょう。
 優妃讃良様が他の方の質問に対して、「はかま屋」というお店について触れているのを見つけました。
私もそこでテト麻のものを注文しようかと思うのですが、その場合も優妃讃良様が述べられている、上記のような依頼はできるのでしょうか?
 

>>> 優妃讃良  女  埼玉 [URL]  -- 2005/07/19-21:09..No.[1491]
 
    あそこでしたら、恐らく大丈夫でしょう。
テト麻は洗濯が利くので便利です。
私はあそこの、テト麻の捻マチ袴という女性神職用のを使っています。
 

>>> 紫藤  男  大分  -- 2005/07/19-22:09..No.[1493]
 
    優妃讃良様
 いろいろとありがとうございました。早速注文したいと思います。