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 ■--男物の半襟について
 >>>よねちゃん  女  山形  -- 2005/04/06-10:19..No.[1037]
    初めまして、主人が尺八をして時々発表会に出ます。着物やさんで紋付と長襦袢等一式買いましたが半襟の色が水色系です。紋付には、白い半襟ではないのでしょうか?また、長襦袢は白でなくてもいいのでしょうか?教えて下さい。




>>> 田舎もんのトトロ  男  栃木  -- 2005/04/06-19:20..No.[1038]
 
    お晩です。

まず、襦袢の色ですが、白でなくても構いません。
半襟も水色でよろしいと思います。
皆さん、白と思うようですが、

こちら

にございます『男のきもの雑学ノート』塙 ちと著に依りますと、

   本来は薄いグレイか淡い青色をつけていた。

とのこと。
何時の間にか、白と思われるようになってしまったと書かれています。
ですが、発表会であまりにも浮くようでしたら、白の半襟をお付けに
なられたら、いかがでしょうか。

では、ごめんなさい。
 

>>> 朝路真行  男  兵庫  -- 2005/04/07-00:31..No.[1041]
 
     初めまして 朝路と申します。

 すでに田舎もんのトトロさんがお答えになっておられますので、いつもながら蛇足を申し上げます。
 白襟付きは、男性のみでなく女性の紋付にも使用しますよね。あれは宮中装束の下着が白と決まっているためです。同様に、江戸時代に入っても、上級武士の正装あるいは礼装の着用時には、下着は白と決められていました。これは黒紋付に限ったことではなく、他の色目のものでも、現在は見かけなくなった熨斗目と呼ばれる紋付にも通じることです。おそらく、明治期以降にもその習慣だけが残ったと思われます。当時、白襟を庶民が使用するのは花婿・花嫁程度であったと存じます。
 尺八を習われているとのことですから、尺八だけに限らず、古典芸能では流派によって『白襟』を正装とする場合もありますので、御不審の場合は、そのような決まりがあるか聞かれてはいかがでしょうか?

 現在、新勘三郎襲名の披露が行われていますが、裃姿に紋付の新勘三郎丈は浅葱(淡い青色)の襟を付けています。同様の口上では、三津五郎丈が濃い青色の襟でしたし、梅玉丈は銀鼠(薄いグレー)の襟と、田舎もんのトトロさんがお書きのように、白の襟はあまり見かけませんね。逆に地方を勤める長唄連中の襟は白で揃っていたりします。
 白でなければ・・・と決まっていれば別ですが、白にこだわられる必要もないかと存じます。

 毎々、余談長文御容赦のほどを。
 

>>> よねちゃん  女  山形  -- 2005/04/07-14:03..No.[1044]
 
    有難うございました。着物のことは人によって意見が違っていたので大変不安でした。これで自信を持って着られます。昔からの慣習やしきたりなど分からない事が多いので大変助かりました。
 

>>> のん  男  東京  -- 2005/04/25-18:48..No.[1086]
 
    私は歌舞伎座などの劇場で活動する三味線弾きなんですが、我々の流儀の決まりとしては「半襟はグレーかそれに準ずる色」となっています。
理由は、あくまでも踊りや役者が主役なので、その方々を立てる為にも白の半襟だと顔が映え、明るく映ってしまってはいけないという理由からです。
ですから、流儀の式典(名取式など)の時は当然白の半襟を用います。
他流様では黒紋付には必ず白の半襟というところもあるようなので、あくまでもうちの流儀としての決まりですが。