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 ■--夏には羽織は着なくてもいいのでしょうか?
 >>>小野瀬  男  茨城  -- 2005/05/12-11:47..No.[1121]
    小千谷縮で夏用の着物を作ろうと思っています。それを着て歌舞伎を見に行ったりしたいのですが、夏ですから羽織は着なくてもおかしくないのでしょうか。




>>> 優妃讃良  女  埼玉  -- 2005/05/12-14:43..No.[1123]
 
    小千谷縮で歌舞伎ですか、いいですねぇ。
羽織は「夏だから着なくて良い」ということはありません。
夏は紗や絽など薄物の単の羽織があります。
ですから、冬でも羽織が相応しい行く先には、夏でも羽織付が相応しいです。
羽織は防寒目的ではありませんので、暑いから着ないことはないのです。これは、背広が夏でも上着なしにはならないことと同じです。

といいましても、そもそも「小千谷縮で」ですから、そう威儀正しての着物でもありませんし、歌舞伎座自体が、夏場は「浴衣でどうぞ」という方針ですので、小千谷縮の着流しは問題ありません。

というTPOの面とは別の点をご忠告。
夏場、大抵の建物は空調を効かせています。麻は、クーラーなんかない頃の夏暑対策衣類で、すばらしい通気性です。で、つまりが「寒い」です。芝居見物などで屋内にじっとするタイプの場合、麻衣類の場合は、上に一枚、着るものをお持ちになった方がよろしいです。
木綿はさほどではないですが、麻は寒さが身に染みてきます。

という情報の上でご検討くださいませ。
 

>>> 白萩  男  静岡  -- 2005/05/13-02:09..No.[1129]
 
    わたしは羅の羽織を作りましたが、お店で伺ったら、
レース地で夏羽織を作った男性もいるそうです。
よほどの柄でなければ、涼しげで素敵そうです。
 

>>> 府越義博  男  東京  -- 2005/05/13-14:03..No.[1130]
 
    白萩様
羅で羽織をお作りになったとのことですが、羅の羽織とは珍しいです。夏帯でしたら羅織りのものはよく見かけますし、私も持っておりますが、羽織が出来るような反物はまだ見たことがありません。どちらで入手されましたでしょうか、お教え頂けませんでしょうか。出来れば価格もお願いします。
 

>>> 白萩  男  静岡  -- 2005/05/14-01:27..No.[1133]
 
     静岡の小売店でお願いしました。最初、紗かと思ったのですが、
店員さんに伺ったら、羅とのこと。確かに、紗とは比べ物に
ならないほど、網みたいになってました。確か仕立て代まで入れて
5万円くらいだったと思います。

 実は羽尺ではなく、女性のコート地だったみたいです。
が、亀甲の透かし織りだったので、男物として仕立てられました。
(裄を出すのは、かなり大変だったようですが)

 ただし、あまり防寒効果はないような・・・花見ゴートのように、
汗ばむ陽気の日に着る素材なので。優妃讃良さまのおっしゃるような、
最近のきつい冷房の中でお召しになるにしても「ないよしマシ」と
いう程度かもしれません。

 文面では、「寒いから」ではなく、「失礼にならぬように」という
目的で探させてるようなので、大丈夫とは思いますけれど。
 

>>> 京屋  男  東京  -- 2005/05/14-09:33..No.[1135]
 
    新宿の伊勢丹で男物の羅の羽織扱っていました。確か15万くらいだったような・・・
歌舞伎座では着物自体がお洒落なので羽織はなくていいでしょうが、浴衣感覚で素足に下駄は避けたほうがいいかもしれません。特に1F席の場合は。
 

>>> 朝路真行  男  兵庫  -- 2005/05/19-03:47..No.[1151]
 
     初めまして。朝路と申します。和服で芝居見物とはよろしいですね。

 さて、羽織の件ですが、時期として盛夏(梅雨明けから8月中あるいは盆明け)は、無羽織であっても失礼ではないとされています。ことに芝居見物など、私的の用向きであれば着用する必要はありませんね。
 では夏羽織はいつ着用するものかと申しますと、優妃讃良さんがお書きになっておられるように、スーツと同様です。何かしらの儀式や行事、催しの内容や、同行される方とのバランスを考慮しなくてはなりませんね。
 ただ昔から、日本には夏場に行う儀式や行事はありませんので(お盆は私的なものですから行事にはなりません)、夏羽織はもっぱら「見た目の涼しさ」を演出するお洒落着と思われればよいでしょう。同様の趣旨で、無双という、この時期から梅雨時までの着物があります。無双とは、上着に紗などを用いて、下の着物を柄を透けて見せる二枚重ねの着物です。よくある柄としては下に鮎や鯉などを描き、上に流水の柄を重ねて、あたかも鮎や鯉が水中を泳いでいるように見せるものです。これは衣替えで単にするにはまだ早く、かと言って袷では暑い・・・という時期のために考え出されたものです。

 長々と余談を申しました。ご容赦のほどを。
 

>>> 小野瀬  男  茨城  -- 2005/05/25-17:37..No.[1180]
 
    しばらく留守にしてまして、返事が遅れてすみません。たくさんの方々からご指導いただきありがとうございます。着物を着始めてからまだ日が浅いので、わからないことばかりです。今後ともよろしくお願いします。