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 ■--こんな質問ですみません
 >>>附子男  男  北海道  -- 2005/01/08-11:05..No.[672]
    場違いの質問をしますことお許しください。
小学校の学習で附子という狂言をします。そのなかで、まねごとの裃を着させたいのです。紙で作れないのでしょうか?もし作れるとしたらどのように折っていけばよろしいのでしょうか?どなたか教えてください。




>>> 優妃 讃良  女  埼玉 [URL]  -- 2005/01/08-13:51..No.[673]
 
    裃でうか。お近くの図書館に「時代装束の縫い方」という本がありませんでしょうか。かなり大きいく厚い本です。
市立、県立の図書館にはワリと多く所蔵されているようです。

この中に裃の仕立て方が載っています。こちらを参考にされるとよろしいでしょう。
 

>>> 朝路真行  男  兵庫  -- 2005/01/08-22:59..No.[674]
 
     初めまして。朝路と申します。

 附子をされるとのこと。私も小学校の折に教材になったことを懐かしく思い出しました。古典と言うのは形から入った方が楽しいものですね。優妃 讃良さんが教本を御提示ですので、余計なことですが以下を申し上げます。

 まず、もどきを作るのか本式に近いものを作るのかで、当然ですが手間がまったく違います。裃(肩衣)は肩にただ乗っかっているようで見えて、結構動きにくっ付いてくるものです。紙で作られると言うことですが、よほど丈夫でしなやかな物でないと、少しの動きでビリビリ・・・と言うことになりかねません。和紙などがよいでしょうが、必要な分量を考えると布の方が場合によって安くできると存じます。
 前置きはこの程度で、次に必要な分量等を申し上げます。反物を使うと大変ですので、洋服地を使われた方がよいでしょう。本来は麻を用いますが、薄手の木綿地でよろしいかと存じます。まず凡そ肩から腿の中ほど程度の二倍の長さと、肩幅+襟用15cm程度の幅が必要です。成人の場合は長さ約2m幅70cm弱程度でしょうか。子供の場合はこれより一回りぐらい小さいでしょうかね。時代劇で見かけるようなピンと張った肩衣をお作りなら、狂言用には本来使いませんが、裏張り用の布または紙(新聞紙でも和紙でもなんでも結構です)と竹ひごが1本必要です。

 では次に作り方ですが、一番簡単なのは、先ほどの分量の布を2つに折り(大人の場合の2mを縦に折って1mに)、切断して前身ごろと後ろ身ごろに分け、前身ごろの部分を形に切り取ってもう一度後ろ身ごろと縫製すればよいのでしょうが、『としたらどのように折っていけばよろしいのでしょうか?』と言う御質問の内容ですので、少々本式に近いものを作る方法を申し上げます。(大人用の分量で申します)

 まず、長いままの生地から襟用の分量幅6cmを裁断します。これで2mX6cmの生地が取れました。襟を付ける場合は必要ですが、付けない場合は、その分最初の幅から差し引いてください。

 

>>> 朝路真行  男  兵庫  -- 2005/01/08-23:10..No.[675]
 
    続きです。

 切り取った残りの生地の両端を1cm幅で2回内側に折り曲げて袋状に縫います。これを縦に二つ折りにします。これで前身ごろと後身ごろが出来ました。折り目を肩線といいます。この肩線の中心に印を付け、首の幅分の長さを中心で2等分して印を付けます。この印を元に、前身ごろをTの字型に裁断します。
 

>>> 朝路真行  男  兵庫  -- 2005/01/09-00:53..No.[676]
 
    すみません。途切れました。

 T字に切った部分を内側に折り込みます。これを内側の線Aと名付けます。このAが左右に出来たはずです。Aから外側に10cmの部分を5mmほどつまみ、内側に折り込んでアイロンをかけクセを付けます。正面から見ると、肩線が内側に少し丸みを帯びて曲がり、10cm幅の帯状の物が左右に出来ているはずです。この帯状の外側、肩線から30cm程度下がった部分に印を付けます(印B)。先ほど袋状に縫った両端の、同じく肩線から30cm下がった部分に印を付けます(印C)。CをBの下側に持っていって重ね、ピンポイントでマチ針で止めます。これで上下にたるみができ、肩線はさらに丸く曲がったはずです。このポイントを中心(要)に上の部分を扇状に内側に折り込んでいきます。通常は2つ山を作ります。つまり2つの山を外側に倒してヒダにするのです。通常は左右対象にするのですが、山も2つに限らず、折りやすいようにしていいと思いますが、ヒダが外になるようにしてください。左右できたらBで止めます。形が崩れるのを防ぐためには、糸で留めておいたほうがよいでしょう。次に下のたるんだ部分は、丁寧に帯状の10cmの部分に収まるように折り込み、これも外れないようヒダを糸でしっかりと留め、最初にT字に切って内側に折った部分を上からかぶせます。このかぶせた部分を縫うのですが、裾上げテープなどで処理してもよいでしょう。最後に襟を付けます。襟は2cm幅で縫代が1cmです。ですが、もどきであればそこまでの必要はないと思います。ただ、襟の部分が切ったままになっているので、裾上げテープなどで処理します。
 通常、狂言用の肩衣にはしませんが、ピンと肩が張ったようにするには、これを裏返し、ヒダになっている部分を裏打ちします。裏打ち用の紙または布に糊をつけ、ぴったりと貼り付けます。スチームなしのアイロンでやれば早く乾き、しっかり接着できます。ただし、糊をつけすぎると表側に染み出たり、焦げたりするので注意しましょう。さらに時代劇で見るようにピンと堅く張るには、袋状に縫った前身ごろの部分に竹ヒゴを入れて、裏打ちの作業をします。
 本来は反物を使用するので、背縫いをするのですが、洋服地を使うため背縫いは省きました。

 言葉だけではわかり難いと存じますが、お役に立てれば幸いです。

 なお肩衣には色々と種類があり、その種類によって作る方法も違いますので、お含み置き下さい。
 
 

>>> リュウ  男  兵庫  -- 2005/01/09-21:00..No.[682]
 
    紙で衣装を作られるアイデアは、良いチャレンジですね。それには前記でお勧めの和紙が良いです。故郷富山県の越中和紙が丈夫です。五箇山とかおわら風の盆で有名な八尾では、和紙で作った着物を見たことがあります。普段はバッグ、財布等が主流です。着物になると特注品で和紙を引きます。八尾町役場の観光課、特産品のことでお尋ねしてみては如何でしょうか。一番早いのは、芸能関係を扱う店の貸し衣装もあります。苦労して?価値観ですけど、思い出になる和紙の衣装も子供たちにはいいですね