■--大島の羽織に合わせる長着は何が良いでしょうか >>>波平 男 愛知-[URL] -- 2005/01/30-10:46..No.[797] |
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波平(なみへい)と申します。羽織と長着の合わせ方について諸先輩のご意見を頂きたいと思います。 亀甲柄で紺色(明るい色目)の大島のお対と、紺無地(ほとんど真っ黒)の結城紬のお対を所有しているのですが、これらの羽織と長着を交換して着るのはおかしいでしょうか。 実際に、大島の長着に結城の羽織を合わせてみたときは違和感がなく、周囲からも特に意見されませんでしたが、その逆のときは「ちょっとおかしい」と言われてしまいました。どちらも家人とお茶や食事で外出といったシチュエーションでの着用です。 これは、明るい色目で艶のある羽織に濃い色のふっくらした長着がおかしいということなのか、そもそも大島亀甲柄の羽織はアンサンブルでしか着ないものであるということなのか、それとも他に理由があるのかと悩んでいます。 どちらのお対も父の遺品なので、本物の大島や結城かどうかはともかく正絹です。洗いと仕立て直しをお願いした呉服屋さんには、良いものだから大切に着てくださいと言っていただきました。 今後、少しずつ羽織や長着も増やしていきたいと考えておりますので、次はどのようなものを誂えれば着回しがラクになるか等も含めてご教示いただければ幸いです。 よろしくお願いします。 |
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>>> 優妃 讃良 女 埼玉 [URL] -- 2005/01/30-18:56..No.[800] | |||
お父様の遺品を使えるなんで良いですね。 羽織は長着と同格か、上のものを使うのが、今までの習慣です。 家人との会食や外出ならば、特に対である必要はありません。 結城よりは大島の方が艶があるので、どちらかというと若干格上になりましょう。 周りの人の感覚は、この習慣に基づいたものでしょう。 着まわしとしては、羽織は大島か正絹モノの茶か濃グレーなど。 長着は紬やお召し、ウールが合わせやすいと思います。 気楽に扱えるという意味ではウールが良く、いいものに手を出したくなったら、お召しというところです。(お召しは高いですから) 参考にして下さい。 | |||
>>> お祭り好きの電気や 男 神奈川 -- 2005/01/31-02:07..No.[804] | |||
今晩は、お祭り好きの電気屋です。 通称「アンサンブル崩し」と言われるものですね。 何枚か着物がそろうとこういうことも楽しくていいかと思います。 一般的には長着より羽織のほうが濃い色のほうがカラーバランス 的に落ち着くことが多いようです。 ただし、これも組み合わせセンスの問題で一概に言えないことも あります。 早坂さんが実際にアンサン崩しを実演してくださっています。 こちら 実際に色々試してみて、コーディネートセンスを発揮してみて くださいね。 それでは、また。 | |||
>>> 波平 男 愛知 [URL] -- 2005/01/31-20:28..No.[806] | |||
優妃さん、電気やさんありがとうございます。 > 羽織は長着と同格か、上のものを使うのが、今までの習慣です。 なるほど。格の上下は気にしていませんでした。この点は押さえておかなければなりませんね。 > 結城よりは大島の方が艶があるので、どちらかというと若干格上になりましょう。 とすると、私の場合はたまたまですが、結城の長着に大島の羽織を合わせるのは格的には適っているわけですね。しかし、残念ながら周囲の方々の目には大島の羽織は妙に映ったようです。自分では人から言われる程おかしくはないと思ったんですが…。 > 一般的には長着より羽織のほうが濃い色のほうがカラーバランス > 的に落ち着くことが多いようです。 やはり、亀甲柄大島の羽織だからというよりも、長着より羽織の色が明るいという点が妙に見えたのでしょうか。確かに洋服では私も濃い色のジャケットに薄い色のパンツを好みます。(現代人の感覚?) でも、早坂さんのアンサン崩しを拝見すると羽織の方が明るい色目という組み合わせもありますが、あれは同系色の明暗ではなく、ベージュと紺だから格好いいのでしょうか。 ちょっと画像では判断しづらいのですが、早坂さんの紺のアンサンブルは大島風にも見えますね。(実際はどうなんでしょうか?>早坂さん)私の大島はこんな色です。「組み合わせて楽しもう」のページ中程にある茶色の長着に紺の羽織の組み合わせを、濃紺の長着にすると「妙だ」と私が言われてしまった合わせ方になります。 雑誌などを見ていると、茶の亀甲柄大島の羽織をザックリした紬等に合わせている男性が載っていたりしてお洒落だなあと思うわけですが、これは大島でも茶色だから許されるのでしょうか。 素直に大島はお対で着る専用と割り切れば良いのかもしれませんが、紺の亀甲柄大島アンサンは「お正月のお父さん」の制服みたいで何とかならないものかと思ってしまうので。 やれやれ、随分混乱してきてとりとめのない文章になってきましから、一度ペンを(キーボードを)置いて頭を冷やします。 | |||
>>> 白萩 男 静岡 -- 2005/01/31-22:58..No.[807] | |||
はじめまして。白萩と申します。 わたしなりに波平さまのおっしゃることを考えてみたのですが・・・ もしかしたら「格」プラス「素材感」がポイントなのかも。 洋服に例えてみますね。よく、ジーンズにコットンシャツを着て、 その上に紺色のジャケットを羽織るスタイルがありますが。 あのときのジャケット(ブレザー?)って、どことなくカジュアルな テイストのものですよね。というか、色はベージュでもグレイでも、 やや暖かみのあるような風合いの生地が多いと思います。 さて、上記のような服装に、紺色等のダークカラーとはいえ、 ビジネス用の、あるいはフォーマル系のスーツの上(ジャケット)を 合わせるでしょうか。モノによっては素材感がマッチするでしょうが、 多くの場合「ジャケットだけ変に生地のきめが細かくてドレッシー。 というか艶があってカッチリしてる」なことになるのでは? もちろん、コットンシャツよりも、たとえカジュアルテイストでも、 ジャケットのほうが格上であり、ジャケットを羽織ることにより、 ドレスコードとしてもランクアップするのは間違いないでしょう。 でも、シャツに対して「格上すぎる」のも、問題なわけで・・・ たぶん「違和感がある」とおっしゃった方は、そういったことを 思われたのではと拝察いたします。 わたしも正直、よくわからないことが多くあります。 きもの雑誌でも、紬や絣に金糸銀糸の入った袋帯を締めていて、 それがとっても素敵だったりしますものね。結局は、理屈よりも 「実際に合わせてみておかしいかどうか」なのでしょうけれど、 そういった「感覚」の部分って、人それぞれでもありますし・・・。 すみません、全然お答えになっていなくて恐縮ですが、もしかしたら お考えのヒントになるやもしれぬと思い、書き込みをしてみました。 書き逃げみたいでごめんなさい。ごきげんよう。 | |||
>>> 波平 男 愛知 [URL] -- 2005/02/01-09:13..No.[809] | |||
白萩さんありがとうございます。 > ビジネス用の、あるいはフォーマル系のスーツの上(ジャケット)を > 合わせるでしょうか。モノによっては素材感がマッチするでしょうが、 > 多くの場合「ジャケットだけ変に生地のきめが細かくてドレッシー。 仰るとおりですね。きっと艶っぽい羽織にほっこりした長着を合わせたのが妙だったんですね。 基本的に洋服のスーツを上下別々に着ることは私もないです。でも、明らかにスーツ(背広)の上着と思われるものを代えズボンに合わせている人をたまに見かけますが、これはお洒落で冒険しているのではなくて「スーツのパンツだけ損耗して捨てたけど上着はまだ着られるからな」っていう勿体ない派の人でしょう。 私の大島羽織もこの「勿体ない派」に見えたんでしょうか。実際のところ、父の遺した大島なので、なんとか沢山着てやりたいという思いで着ていますので「勿体ない派」には違いないですが。 洋服では、ジャケットとパンツを別々に販売して、組み合わせればスーツ的に着られるし別々に着てもOKというセットアップものが最近は増えているようですが、きものの場合もそういう性格のお対なのか分離不可能なスーツ的お対なのかを吟味して「アンサン崩し」をしないければならないということですね。 しかし(しつこいですね)お洒落な「勿体ない派」として、紺の亀甲大島羽織を上手に着こなすコーディネートは無いものでしょうか。艶があるとはいえ絣の着物ですから、もっとカジュアルに着られないものかと。 | |||
>>> 早坂伊織 男 広島 [URL] -- 2005/02/02-00:28..No.[811] | |||
波平さん、こんにちは。早坂伊織です。 コメントが遅くなりましたが、既に皆さんがお話の内容はそれぞれごもっともかと思います。 ただ、ご説明の状況下において、組み合わせてはならないというものはありません。フォーマルな席や襟を正す必要がある場合は目的が違うからです。およそ、こうした理由と言うのは後から誰かが考え出したものが多く、必要以上に気にされなくてもよいのではないでしょうか。 ここでの問題はやはり見た目にあるような気がします。 大島+結城の組み合わせがイケナイという理由はなく、光沢のある大島の方が浮き立って見えるためのケースのように思いますが、 着物の組み合わせには素材感が生み出す「温度差」というのも、そうした違和感に繋がるポイントです。これは色目よりも素材の風合いの違いによるもので、人の目は温度差の小さい組み合わせに安心感を得る(馴染む)という感覚があるためかと思われます。 ちなみに、「組み合わせて楽しもう」の画像の紺羽織は、無地のシルクウールです。また茶色の長着は木綿です。今となってはあまり良いお手本とは言えないような気もしますが、組み合わせイメージの違いを考えてもらうため、敢えて極端な色の組み合わせで撮影していますのでご了承下さい。 なお、誤解のないよう付け加えておきますと、「アンサン崩し」という言葉は私が提唱したものではありませんので念のため(^^;。 | |||
>>> 波平 男 愛知 [URL] -- 2005/02/02-09:07..No.[812] | |||
早坂さんありがとうございます。 > 着物の組み合わせには素材感が生み出す「温度差」というのも、そ > うした違和感に繋がるポイントです。これは色目よりも素材の風合 > いの違いによるもので、人の目は温度差の小さい組み合わせに安心 > 感を得る(馴染む)という感覚があるためかと思われます。 なるほど。納得しました。温度差という感覚がコーディネートのポイントですね。最初のレスへ書いた「茶の亀甲柄大島の羽織をザックリした紬等に合わせて」という雑誌の写真がしっくりきていたのは、艶のあるなしというよりも茶色の持つ温度なんでしょうね。 > なお、誤解のないよう付け加えておきますと、「アンサン崩し」と > いう言葉は私が提唱したものではありませんので念のため(^^;。 了解しました。このスレッド内だけの造語ですね。きっと。 最後になりましたが、優妃さんに「お父様の遺品を使えるなんで良いですね。」と書いて頂いて有り難うございました。そのまま着られると良かったのですが、亡父と私とは身長がかなり違うので仕立て直しが必要でした。 結城は何とか裄を出せたのですが、大島の方は肩のところで接ぎました。箪笥の隅に端布が残っていて助かりました。呉服屋さんはこの接ぎのことを「くるま」と言っていました。(端布で作った輪を接ぐからですかね) 皆さんどうも有り難うございました。 | |||
>>> お祭り好きの電気や 男 神奈川 -- 2005/02/02-11:55..No.[813] | |||
今日は、お祭り好きの電気屋です。 >なお、誤解のないよう付け加えておきますと、「アンサン崩し」 >という言葉は私が提唱したものではありませんので念のため(^^;。 少し言葉足らずで失礼しました。この言葉は私の古物商仲間や (着物専門の人です)知り合いなどが自然に使っていたので、 恐らく自然発生的に出来た言葉だと思われます。(誰が作った とかではなくて。)ここでは便宜上使わせていただきました。 それでは、また。 | |||
>>> 隆志 男 東京 -- 2005/02/02-13:06..No.[814] | |||
あのー、私も波平さんと同じように紺の大島亀甲アンサンは家できる分には良いけど外を歩くにはちょっとなあ、という気がして居りました。 そこで、オークションで羽織だけで売られている大島を物色し、同じ紺の亀甲でも色合いが違う(紺地でも亀甲の黒が強い)物を落札し、合わせて見るとこれがドンピシャリと決まりました。 気を付けてウォッチしていると結構安く落札できますよ。安い物だと汚すのも気になりませんし。 この経験から白大島をアンサンで作った時は羽織の生地を裏返して仕立て、これも黒を強くしてメリハリをつけました。 参考になりましたでしょうか。それでは失礼致します。 | |||
>>> 波平 男 愛知 [URL] -- 2005/02/02-20:15..No.[816] | |||
電気やさん、隆志さんありがとうございます。 アンサン崩しの件、了解しました。 > この経験から白大島をアンサンで作った時は羽織の生地を裏返して > 仕立て、これも黒を強くしてメリハリをつけました。 なるほど、こういうことも出来るんですね。私の大島も仕立て直しのついでに裏返して貰えばよかったです。肩のあたりに少しヤケがあって、よく見ると接いだところの色が違うので、裏返せばこれも目立たなくなったでしょうし。 勉強になりました。 | |||
>>> 小梅 女 静岡 -- 2005/02/03-00:40..No.[817] | |||
スレから逸れますし、御存じかもしれませんが。 大島紬は、親子三代百年着られると言われる丈夫な物です。 また、他の着物でも帯に仕立て替えたり、長着を羽織に 仕立て替えたりと幅広く着用できます。 洋服と違い、生地を長いまま使って仕立ててあるためです。 これは日本の独自の文化、先人の知恵といえるのではないでしょうか。 どうぞ、大事にお召しになってください。 | |||
>>> 波平 男 愛知 [URL] -- 2005/02/03-18:56..No.[818] | |||
小梅さんありがとうございます。 私は大島になかなか袖を通す機会がないので、百年と言わず二百年くらい大丈夫そうです。大事にします。 | |||
>>> 小梅 女 静岡 -- 2005/02/08-02:11..No.[845] | |||
すみません。逸れたついでに、よかったら、こちら をご覧ください。 大事にされた大島紬のお話です。 | |||