出羽木綿の着物

会津木綿などと並んで有名な出羽木綿は、山形県が主な産地として知られている木綿地で、少し厚手の生地が特徴です。普通は単仕立てにしますが、真冬以外オールシーズン着れるので、普段着の着物としてはもってこいの素材です。また、非常に着易く、着込むほど、洗濯するごとに味が出るのも良いところ。木綿なので洗濯機で丸洗いも可能ですから、心置きなく着ることができます。また、値段も安く、一反一万円前後から手に入り、仕立て代を入れても3万円でおつりが来るので、ちょっとした洋服とさほど変わらない感覚で購入できるのではないでしょうか。唯一残念なのは、出羽木綿に限らず、木綿の着物は全国的に入手し難いこと。東京浅草あたりでは当たり前のように売られていますが、なんとか全国的にもう一度普及させて欲しいものです。初心者の入門用きものとしてもお薦めです。


縞柄が中心ですが、実際は色柄も豊富です。
好みにもよりますが、こうしたオーソドックスな
縞木綿の着物が一枚あれば重宝しますよ。
1999年11月23日 掲載