半衿

半衿でおしゃれを楽しもう

半衿は、襦袢の衿にかける掛衿(カバー)です。襟足の汚れ防止の役目もありますが、多くは装飾用と言っていいでしょう。下の写真のように長襦袢や半襦袢につけます。

素材は塩瀬羽二重や縮緬などの正絹、ポリエステルなどの化繊が一般的で、夏は絽や麻、同じく夏用の化繊のものを用います。いずれも見た目ではほとんどわかりませんから、普段着にはシルックなど、洗濯できる化繊のものも重宝します。

左の写真は普段に着るモスリン(毛)の長襦袢につけた色半衿です。色の薄いものは汚れが目立つので、普通はやはり紺や黒のをかけておきますが、同じ紺でもやや明るい紺などにすると、普段着だっておしゃれした気分になれちゃいます。

写真はすべて男物の色半襟です。右のこげ茶から数えて3番目の濃い緑と5番目の青鼠色のものは東レのシルック製(ポリエステル100%)で、あとのものは全て正絹です。
値段は化繊のものが500円~800円くらい、正絹は1000円~3000円くらいでしょうか。私はいつも問屋街などでこうした小物は調達するのでデパートなどではこれより高めかも知れません。

色は、慶事の時の黒紋付羽織袴は必ず塩瀬羽二重の白、弔辞の時は鼠色や黒ですが、それ以外は自由です。男物の半襟といえば、デフォルトで必ず黒や紺のものがついていますが、最近では写真のように男物の半襟も色数豊富に出ているので、着物に合わせていろいろ楽しみましょう。色合わせは基本的には着物の色と同系色にするのが無難ですが、羽織紐や足袋の色と合わせるとぐっとおしゃれに装えます。

  
長襦袢の半襟 男もの色半襟