着物の種類

現代における和服は、装束などを別にすると一般にフォーマル用途とそれ以外とに大別して考えることができます。それ以外とは、カジュアルウェアやホームウェアとしての和服であったり、稽古事のユニフォームなどですが、ほとんどの人の興味の的はやはり何といってもファッションとしての和装にあると思われます。

女性の和服が主に染めの着物であるのに対し、男性の和服は織りの着物が中心であることなどから、市販されている男物の着物は、色合いと素材の違いで選ぶものがほとんどで、ファッション性を重視して着物を買い求めるのは意外と困難かもしれません。ただし、着物に仕立てる反物は、サイズと色柄さえ満足ゆくものがあるのなら、男物に拘らず女物の商品の中から選ぶことも可能ですから、自由度を広げて選択してみましょう。

季節に応じて合わせる着物の種類については、非常に細かく定義されることもありますが、基本的には洋服と同じで、寒ければ暖かく、暑ければ涼しく着ればよいだけです。特別な場合以外では、きまりごとばかりに捕われず、その日の気温によって着物を選ぶのが現実的です。多種多様な男物の和服の素材や種類の全てを紹介することは出来ませんが、最も一般的に説明される「用途・目的別」の和服の種類を、以下の3つのカテゴリに分類して紹介することにします。

日常着:常生活を楽しむ普段着の和服について 
外出着:街着、おしゃれ着としての和服について
正装・礼装:正装・礼装としての和装について