腰紐・男締

男締と男ひも(腰紐)

要するに腰紐ですが、やや幅が広い細帯状のものを、女性の伊達締めに対して男性用を「男締」と呼びます。紐状のものは「男紐」とも言ったりしますが、広く一般的にはやはり腰紐と呼ばれるようです。素材は正絹、綿、化繊などがありますが、やはり正絹のものが高価ですが締めやすく、緩みにくいです。

写真左は綿の男締で1200円のもの、右の「男ひも」とある方は毛(モスリン)100%の腰紐で680円でした。これは下の写真のグレーの瓢箪柄のと色違いのものです。

通常これらの紐は、長襦袢を締めるのに1本、長着を締めるのに1本で、計2本あれば十分です。補正が必要な方は、補正用にもう1本あればいいでしょう。

男物腰紐の色々

斜めの3本は、いずれも正絹の博多献上の男締。横になっているのは、一番手前の2本が化繊のもの、中央の白いのとグレーの瓢箪柄のは毛(モスリン)100%のもの、一番奥の2本は綿100%の幅広の男締で、通常は寝間着や丹前など家庭着用の細帯として用います。普通に和服を着るときの着付けには斜めの博多献上や、手前・中央の紐状のものを用います。値段は正絹が2000円位から、綿や毛、化繊のものは500円~1500円くらいです。

ちなみに、着慣れてくると、礼装以外の時はこれらの腰紐は一切使わなくても角帯一本で全く問題ありません。私も着慣れない頃は写真のような男締をよく用いていましたが、今ではほとんど寝間着用です。

下の七色男締は、正絹製で少々価格も高めですが、非常に締めやすく重宝しています。添付の栞には、七色の配色は縁起のよいものとされているとあります。ただ、色落ちし易いとの断り書きがしてあるので、浴衣の上など夏場での使用は避けた方がよさそうです。

なお、この男締は私の体型でも少々長さが短いので、ウエストのかなり大きな方(100cm以上)は届かないかも知れません。この手の小物は長さも明記して欲しいものです。

男紐の締め方

両手が骨盤あたりの位置に来るように紐の中央を下腹にあてます。
背中に廻した左右の紐を前で2回絡げて結び、しっかりと締めます。
緩まないようにしっかりと持って、交差させたまま、180°クルリと紐を回転させます。紐の端を左右に振り分けて、紐の間に挟んで止めます。
こうして締めておくと、結び目が非常にコンパクトに収まるので、角帯を締めても邪魔になりません。

1.2.3.