空飛ぶ幽霊船
昭和44年7月に夏休みの東映まんがまつりで公開されたこの作品は、同年の春休みに公開された「長靴をはいた猫」と共に記憶に残る傑作まんが映画で、現在30代後半の人は覚えている人も多いのでは。
石ノ森章太郎の原作を辻真先が脚色し、当時の資本主義への風刺を効かせた異色のSFアニメで、宮崎駿が描いた都市破壊シーンは相変わらずのでき映えです。アニメファン必携の一枚と言ってもいいでしょう。
このほどビデオ&LDが再発売されたので、さっそくチェック。30年も前の作品とは思えないほど、大人になった今見ても十分楽しめるのはさすがです。子供心にボアジュースを飲みすぎて、溶けて泡になって死んでしまう人々の描写が怖かったのを覚えています。(^^;ちなみに、劇中で警察官が、溶けて服だけになった人々のことを蒸発事件として話すシーンがありますが、「着物だけ残して人間が消えてしまう・・・」なんてセリフが出てきます。当時はまだ、着物=着るものとして捉える自然な感覚があったということでしょうか。
「空飛ぶ幽霊船」 LSTD01519(レーザーディスク)
カラー/マルチオーディオ/シネスコ/CLV/本編61分/予告編映像入り
1999/3/21発売 4700円+税 東映ビデオ
1999年4月18日 掲載