1998年8月分
No.084 | kansoubun! | 有栖川さん |
こんにちは、有栖川です。
25歳の都内勤務のリーマンです。趣味で表千家の茶道をしているため着物を着ることは同世代の中では割と多い方かもしれません。でも時々小物選びなどで「こんな時、どうすればいいのかな?」と迷うことが多く、そのご縁で早坂さんのHPにめぐり会いました。本当に実用的な情報が多くて、とっても助かっております。マジ運命の出会い!!!
私の場合、茶会やお茶事のために着物を誂えたのをきっかけにきもの道に開眼してしまいました。それ以来、私はもともと集め出したらきりがない茶道具は一切買わないで、もっぱらきものに凝ることにしています(最近は、きもの好きが高じて、きものを着て出かける口実として“お茶関係の外出”を使うことが多かったりする(^^;))。お茶用の着物について書いてみたいのですが、このHPでは普段着情報がメインなようなので、今回は私の普段のきものライフについてちょっと書いてみます。
夏の間、家の中では、浴衣や麻100%の白衣(びゃくえ)を着ることが多いです。そう、先月に他の方が投稿されていた、僧侶が着る白い麻の単のことです。これは、19歳の時に京都に一人旅に行った時、醍醐寺のお土産コーナーでたまたま見つけたものです。麻100%で一万円だったのを見て「これはお買い得!」と思って即GETしたものでした。かなり着込んでいるので襟元が少し黄色くなってしまっているほどなのですが(^^;)、着ていくたびに肌になじむのでもう手放せません。素肌にそのまま着ると、シャリ感があって非常に涼しくって…………麻って大好き!これがきっかけでボーナスで中古の能登上布(38,000円)と宮古上布(78,000円)を思い切ってエイッと買ってしまったぐらいです(IN 浅草のちどり屋)。この時ばかりは身長160cmで良かった!と思ってしまいました(^^;)。(ちどり屋のご主人から伺ったのですが、最近の中古品は古いものでも20年前のものがせいぜいだそうです。ですから、割と大柄な人にも合う古着も最近は出ているようですので、一度試してみてはどうでしょう。今の若い子はUSEDジーパンなどを抵抗なく買っていますが、ジーパンに比べれば着物の方が大事に扱われていますから、よほど清潔ですよ。それに宮古は新品なら100万円はする超高級品ですが、そういうものが10万円以下で手に入るのですから、見かけの値段は高いですけど、相対的に見ればものすっごいお買い得!!!早坂さんのおっしゃる通り、古着はサイズさえ合えば絶対お勧めです)
木綿の浴衣は、麻の着心地の良さに目覚めてしまったこともあって、平織のものではなくて、シャリ感を出した織り方をしているものを選ぶことが多いですね。個人的にはデサインがかっこいいプレタゆかたが好みですが、普段着として着るには少し高い(3万前後?)のが哀しい(T_T)。ちなみにプレタゆかたは、東京では日本橋三越だけではなく新宿の伊勢丹も品数がなかなか豊富なような気がしますので、興味のある方一度のぞいてごらんになってはいかがでしょう。
個人的感覚ですが、夏の着物を涼しく着こなすには、帯から下はできるだけピッチリと、帯から上は、ゆったり(というか、だらしなくならない程度にくずして着る)という風に着付けるといいような気がします。たとえばおへその少し上のところまで襟をはだけたり、半襦袢の襟を大きく見せて着たりすれば、そよ風が襟から袖に抜けるように通ってくるのが感じられて独特のキモチ良さがあります。そう、あのはぐれ雲みたいな着方が一番キモチいいのです。帯下をピッチリ着つけてもスーツやジーパンに比べればよっぽど涼しいですし、スマートにも見えます(^^)。汗じみが気になるのであれば裾除けをつければOKですよ。
ここで早坂伊織さんに質問です。
上布は主に着流しに使いますが、ちょっとしたところへの外出には夏羽織を着て行く必要がありますよね。ですが、上布の上に夏羽織を着る場合、夏羽織の素材は何がいいのでしょうか?上布の羽織ってないですよね。私は紗の夏羽織を持っているのですが、これでもいいのかどうかちょっと心配です。あと、紗の羽織はいつまで使えます?9月の中旬までなら、まだ暑いことだし、まぁ使ってもいいかな?と思ってしまうのですが…………..。9月になったら薄お召に紗の羽織を使ってみたいのですが、これっておかしいでしょうか???
お茶を始めて、きものにハマる方って多いみたいですが、有栖川さんはすっかりご自分の着こなしをマスターなさっているみたいですね。(^^)今度はぜひ、お茶のきものについてのお話もお聞かせ下さい。
ところで、ご質問の件ですが、上布までお持ちとは何とも羨ましい話ですね。上布は現在、いわゆるお洒落着ですから、ご自分の趣味とセンスで気に入った素材のものを合わせればよいと思いますが、一般的にはやはり紗(しゃ)や羅(ら)でしょうね。紗よりも羅の方が粗野な感じが出て面白いかも知れません。あと、紗合わせといって、紗を2枚重ねにして仕立てる超贅沢なものもあります。これなどかなりのおしゃれ通向きで、私は持っていませんが欲しい一品です。
紗の羽織は9月だって十分使えると思います。素材や着物の種類事に着る時期を限定する習慣は、現代の気候には合わないことが多いこともあり、一つの目安として考えればいいと思います。薄お召に紗の羽織というのも、着物が白っぽい色で羽織が濃い色だとよく映えるし、涼しそうでいいと思いますよ。やはりこれも、着る人が良いと思えば必要以上に約束事に拘らなくていいと思います。
No.085 | ハマってました! | 澤田貢美さん |
早坂さん
こんにちは。ご無沙汰してましたが、お元気ですか?私と夫のジェフは日米合同の結婚パーティを終えて一週間、漸く日常らしき生活に戻ってホッと一息ついているところです。今日はそのパーティ(勿論ジェフの羽織り袴についてです)のことを一言ご報告したくてメールさせていただきます。
夫の羽織り袴の出で立ちですが、一言で言って「キマッてる!」でした。お着物の方もホント化繊とは思えないほど立派で(と言っても、私は正絹の男性の礼装を間近で見たことはないので違いは解りませんが)身体にも合っていてとても自然に見えました。寸法も、実物を見ないでどうしてこんなにピッタリのきものを栽寸、縫製できるのかしら…と、ただただちどり屋さんご夫妻の職人の勘に感嘆と閉口の思いでした。多少、前身頃の幅が広かったようですが帯で十分調整できる程度でしたし、私の測った寸法に誤差があったようで長着の背丈が思ったより長めでしたが、当初は長着の裾がつんつるてんになるだろうとちどり屋さんがおっしゃっていたので、実際は殆どぴったりで嬉しい誤算でした。着付けの方も、早坂さんのホームページの解説を頭にしっかり叩き込み、本番前に一度しか練習できなかった割にはなかなかのできだったと思います。今度写真をお送りしますので採点&修正箇所の指摘をして下さいね。で、全体的なみてくれと言えば、何故か不思議な程ハマッていました。う~ん、顔はどう見てもガイジンなのに、身体が着物体型なのでしょうか?まあ、曙や武蔵丸も和装がバッチリき まってますものね。日本から参列してくれた友人や親戚にも「似合ってる!」と言われ彼もまんざらでもなかったようで、着付けをしている時は「苦しい」「雪駄が痛い」「途中で脱ぐ」とほざいていたのに、いざ本番が始まってからは「着替える?」と促しても “No, it’s ok"と、遂に彼は羽織り袴でかれこれ7時間の長場を喜々と切り抜けたのでした。どうやら彼は和服に目覚めてしまったようで、これからまたあの紋付きを着る機会を探さなければならないようです…。
という訳で、ジャパニーズ・ナイトはアメリカ人のお客さんの目も楽しませ、大好評のうちに幕を閉じました。この和装攻撃という演出ができたのも早坂さんとちどり屋さんのお陰です。素敵な思い出を作らせてもらって、本当にありがとうございました。私達自身まだ和装の写真は見ていないのですが、写真ができ次第早坂さんの方にお送りさせていただきますね。
それでは、また。暑い夏を和装で涼しく乗り切ってください。
澤田貢美
近況のお便り、ありがとうございました。とっても喜んで頂けたようで、安心しました。(^^)機会があれば、ちどり屋さんにも話しておきましょう。写真、楽しみにしていますので、よろしくお願いします。
No.086 | おひさしぶりです! | 田澤昌之さん |
こんにちは。おひさしぶりです。覚えていらっしゃいますか?。田澤昌之というものです。大学のほうは夏休みにはいりだいぶたちました。が、まだ「きもの」の購入予定はたっていません。次の正月までには絶対手に入れたいと思っています。
さて、何度かお祭りや、花火大会にいきましたが、ホンと最近は浴衣の方が多くていい感じです。そんな中で、友人や先輩方と浴衣について話をしましたが、男ってものは着物姿の女性にひかれるもんですね。そして、自分も浴衣や着物を着て見たいと思っているんです。やっぱ日本人ならだれしも和装に関して、憧れをもっているもんなんです。と、僕は思いますね。しかしなぜでしょう、僕らの親の世代は、和装というものを拒んでいるように感じられる。そのことが、若者に着物を着ることを難しくしてきた原因だと思います。現在の浴衣ブームは、このリバウンドだと思います。比較的安くで手にはいる浴衣は、気軽に和装を楽しむためには最適です。そのためブレイクしたのでしょう。
でも、このことが完全な着物の復活に結び付くかというと、そうとは考えられません。理由はいっぱいあります。着物着るには、やっぱりかなりの覚悟が必要です。着物買うんだったら、普通別のもん買いますよ。着物はきたいけどそこまではしたくない、ていうのが本音だと思います。
田澤さん、もちろん、覚えておりますよ。(^^)頑張ってMyきもの、GETして下さい。ところで、きものに手が届かないから、和装が「憧れ」になってしまうのであれば、残念なことです。なんとか安いきものも市場に沢山出して欲しいものですね。また、田澤さんのご両親の場合は何がきものを拒む理由なのでしょう?やはり、非日常的なイメージや、道楽のように考えられてしまうのでしょうか?この辺りも難しい課題ですね。でもメゲずに頑張りましょう。そのうち理解は得られると思いますよ。(^^)
No.087 | アンケートに回答その後 | チェックメイトキング2さん |
昨日、アンケートに回答した後、東京湾の花火大会へ浴衣で行ってきました。(これが着物デビュー)浴衣ってこんなに涼しい衣類なんだなあ!というのが正直な感想です。(昨日はちょっと気温が低かったけど)うちわで扇いだ風が涼しく感じられたのこれが初めてです、Tシャツやポロシャツでは感じられない風を感じました。ただ、最寄りの駅から会場まで約1時間、(往復2時間)アスファルトの道を下駄で歩くのは、拷問に近いものがありました。(鼻緒ずれが痛い!)午前中仕事だったので、午後会社近くの銭湯で着替えてから会場に行きました、会社は両国にあるので、普段は、浴衣姿の力士が歩いてる町なのですが、両国駅に行く間かなりの視線を感じました。やっぱり男が浴衣姿で歩くのって、珍しいのでしょうか?結局男の着物って、家の中では究極のリラックスウエアでも1歩外へ出ると視線ビシバシのストレスウエアになってしまうのですね、(;;)しかし浴衣そのものはもう私の「夏のマストアイテム決定!」です今度旅行でスペインへ行くのでもっていこうとおもいます。これからも、内容の濃いホームページをきたいしています。
初めてのきもので浴衣の良さを体感できてよかったですね。きものって本当にラクな衣服なんですよ。どんどん活用して下さいね。スペイン旅行のご感想も、できればまた教えて下さい。
No.089 | はじめまして。 | まるこさん |
はじめまして。私は30代の兼業主婦です。この早坂さんのホームページは、呉服屋さんの紹介で知りました。呉服屋さんの間ではこのホームページは結構、有名みたいですね。会社のパソコンを使用して、ちょくちょく見ています。私は母が着物好きだったせいもあり、習い事もしていないくせに、着物にふれる機会が多く、母と出かける時は必ず着物を着ていました。その母も今年の三月に亡くなり、あまり出かけることもなくなってしまいました。着物一枚、一枚に母の想い出がたくさんつまっており、着物を着る度にすくそばに母がいるようで、不思議な気持ちがします。こういう事を見越して、母はいろいろと私に買ってくれたのかな。などと、思ったりしています。さて、私の主人も最近ですが、着物にはまり出し、今年念願の袴を購入いたしました。友人の結婚式に袴姿で出席したところ、やはり主役よりも目立ってしまったそうです。また、10月に結婚式があるので、今から張り切っているところです。「着物に興味があるのだけれどわからないから着られない。」とか、「高いから買えない。」等と耳しますが、たしかにそのとおりで、主人も私に感化され?興味を持ったようですし、最初 は祖父の着物を着ていました。それから、身近に着物に詳しい人がいないと、着物に縁遠くなると感じています。浴衣が流行するのは、やはり若い方が興味を示していることですので、呉服屋さんも、もっとがんばって手頃な価格できちんとしたものを販売し、化繊の着物も結構ですが、ウールのお対とか、紬なんかも良いと思うのだけれど。。展示会なども若い方が入りやすいような工夫をすべきだと思います。私も年に何度か目を肥やすためにも展示会には足を運びますが、入りにくいし、店員がずっと付きっぱなしでゆっくり見られないし。。。高価な絹の着物も良いですが、手頃な価格の着物を提供しないと、着物を着る人がいなくなるような気がします。
呉服屋さんの間では有名なページ・・・なんですか?あまり業者の方からのメールは届かないのですが、インターネットをご覧になっている呉服屋さんって、意外と多いのですねえ。(^^;きものについてのお話もいろいろとありがとうございました。アンケートの集計結果もようやく掲載しましたのでお楽しみ下さい。
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