接ぎを入れる
継ぎ接ぎをする
大柄な人や手の長い人は、どうしても標準規格の反物では裄が足りませんから、幅広のキングサイズと呼ばれる反物で仕立てることになります。ところが、それでも巾が足りない場合、写真のように袖つけの部分に布を足して継ぎ接ぐという手があります。お相撲さんのきものは、ほとんどこの接ぎが入っていますし、時代劇などでも大柄の役者さんの衣装をよく見ると、継ぎ目が確認できます。
この方法の最大の難点は、生地の色柄や種類によってはどうしても繋ぎ目が見えてしまうことで、呉服屋さんによってはあまりこの方法を奨めないお店もあるようです。しかしながら、写真のような縞物であれば一目見ただけではほとんどわかりませんし、実際には腕を下に下ろしていることが多いので、よぼど近寄らなければ気がつかないでしょうから、5cm以上も短い袖を我慢して着るよりはよほどましかと思います。きものの裄は、若干短めの方が着ていて楽な場合もありますが、好みと体型に応じた自分にピッタリなサイズの方が、やはり着ていて気持ちがよいものです。
なお、接ぎの入れ方にも様々なテクニックがありますので、注文するときによく説明を聞いて、納得してから頼みましょう。また、接ぎを入れると仕立て代も若干高くなりこともあります。