和服生活日記~1998年6月

夏の普段着

きものと言えば、絹一辺倒の昨今ですが、暑い夏の普段着となると絹はやはり不向きであると言わざるを得ないでしょう。金に糸目はつけないとおっしゃる今時バブリーなお方には、正絹の絽の着物より、極上の宮古上布なんかの上布モノがおすすめですが、上布をはじめとする各地の麻の着物は、昔農民が野良着としても着ていた衣類なんだなんていくら言われても、現代の我々庶民としては、そうですかあっ?・・・て訳にはいきませんよね。

そこで、江戸時代以来の強い庶民の味方といえば、そう、木綿です。お勧めは、「和服の種類」のページでも既に紹介済みの綿縮みの単。初夏に用いる普段着のきものとしてはイチオシです。柔らかな浴衣の感覚で着られ、縮みはしますが家庭で丸洗いもOKとくれば、やはりこれに勝るものはないでしょう。

ただし、木綿の着物は新しく求めるとしたら、思いのほか骨が折れるようです。現在の呉服業界では、普段着の着物という商品ジャンル自体がほとんど存在しないため、どこのお店でも手ごろなものが必ずGETできるかというと、お世辞にもそうとは言えない状況です。写真の綿縮みも新古品を格安で手に入れたものですが、今ではなかなか見つかりません。東京であれば、探せば取扱店がかなりあるようですが、やはり普段着として捉える感覚の値段よりは上(仕立て代のことを考えると5千円とか1万円では無理)。古着のサイズがOKの人は迷わず利用しましょう。

こんなにシンプルで気持ちのよい、木綿のきもの。
浴衣以外のこうしたきものも、ぜひ復活して欲しいものです。

かれこれ10年近くも着ている綿縮みの単きもの。
やはり夏の普段着といえばまずこれ。意外と丈夫です。

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それほど暑くない日は、下に夏用の半襦袢や長襦袢を合わせて着るとよいでしょう。下の写真は古くてサイズの合わない綿麻の半襦袢ですが、普段着には十分。胴の部分も麻でできているので、汗をかいてもべたつかずサラッとしていて実に快適です。


きものの袖をまくって襦袢の袖を写したもの。
綿麻の絽の袖が夏はサラッとしていて快適。

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真夏でも、浴衣以外のきもので街などに出かけるときはやはり足袋を履いて。黒足袋や紺足袋では見るからに暑苦しいし、かといって白足袋だと目立ちすぎ!っていう時は、こんな薄い色の色足袋がおすすめ。下駄は本来素足で履くものでもありますが、写真のような細身の右近下駄なら足袋を履いてもスッキリ軽くて見た目もGOOD。

もちろん、素足に雪駄も魅力的ですが、着流しで街に出るとどうしてもそれだと「カタギ」のお兄さんに見えないという人がいるので困ります(^^;。なお、足袋を履くのは身だしなみというより、私の好みでもありますが、満員電車で足を踏まれたり、鼻緒ずれしたりした時の痛みが少しでも和らぐ(ような)気がします。特に馴れない人ほど、ある程度長時間歩き回るときは、やはり足袋を履いておいた方が無難でしょうね。

足袋は京都「分銅屋」製のもの。
右近下駄については、一番下をみてね。

日経パソコンで紹介されました

『日経パソコン』98年6月15日号の「At Home」欄で、当ホームページが紹介されました(ただし、ほんのちょっとだけ^^;)。この号ではドレスアップをテーマとして、ファッション関係のホームページをいくつか紹介してあります。私個人は残念ながらこの雑誌は講読していませんが、興味ある方はぜひご覧ください。

こんなところからもリンク依頼が・・・

横浜市の財団法人神奈川県経営者福祉振興財団という、長い名前のところから、URLの転載依頼が来ました。こちらの財団では、インターネット上での厳選ホームページ検索ネットフューチャーネットワークというのを運営しておられるそうです。

なんでも、当ホームページの内容が相手方のコンセプトに大変合っているそうで、光栄の至りです(^^;。さっそくチェックしに行ってみましたが、ジャンルによっては役立ちそうなページが確かにありそう。興味のある方、一度チェックしてみては。

ちなみに、「男のきもの大全」が登録されたジャンルは、以下の3つですが、ファッション以外はわかりにくいような。ま、よそも似たようなもんですけど、「きもの」ってジャンルを持っている検索ページって以外と少ないですね(Why?)。

第一分類 芸術・文化・歴史
第二分類 デザイン
第三分類 ファッション

その他にも、企業運営のHPと勘違いしたようなフシのあるメールが、NTT DIRECTORYからも。総合企業情報サイト「ComTrack」に載せませんか?っていうような内容のメールでしたが、こちらは案内のお知らせだけでした。ちなみに、このコーナーのうち企業ホームページ情報は、NTT DIRECTORYと同様に無料登録制で登録を受け付けているので、企業の皆様利用してみては?ただし企業ホームページ情報というコンセプトから、ビジネスを目的とするサイトに限るそうですが。

初夏のお祭り

今年初めての夏祭。うちの子のきものは浴衣しかないけど、こういう時じゃないとさすがに普段は着ないですね、子供は(^^;。それにしても、男物以上に浴衣以外の子供のきものって売っていませんね。お祭り以外じゃ需要はないのかなあ?和裁のできる人は、お手製の浴衣やきもの、お子様にもどんどん着せてあげて下さいね。子供の頃から着物好きの芽を養っておきましょう(^^)。


お祭りグッズは予想通りピカチュウ一色。
上の子が手にしているキツネのような、
ビニール製ピカチュウは、見るからに版権無視?
でも、200円とお祭りで売ってるアイテムにしては、
意外と手ごろな値段で懐の財布も助かりました(^^)。

父の日のプレゼント

我が家は家内と私の誕生日が、それぞれ5月と6月なので、毎年母の日、父の日と誕生日のプレゼントはセットで1回というしきたり?!です。今年は仕事が忙しくて外で食事なんて優雅なことはできませんでしたが(できても子供連れだとゆっくりできないからしないほうがマシ)、お互いに欲しいものを買ってあげるということで一件落着。家内はあいも変わらず洋服買って喜んでましたが、私はこないだ大雨で台無しにした雪駄を注文。ところが結果はごらんのとおり、バーゲンの売れ残りの右近下駄に。
おいおい、洋服代とぜんぜんつりあわんぞ!・・・ということで、交渉の末、
「もののけ姫」のLDを追加でGET。う~ん、どっちもどっちだよなあ。(^^;;;

3,000円だったそうな。作りはまあまあ。
鼻緒のデザインはなかなか気に入ってます。
焼き目がない白木だとよかったんだけどなあ。
ゴム貼りの底ですが、履き心地は思ったより○。
ナウシカの方がいいという人もいますが、
まだ見てない人は、やはり一見の価値あり。
とりわけ、緻密な絵作りは感動もの。
可能な人はぜひともDOLBY DIGITALで再生を!
ディズニーによる世界配給も決定。
次回作の原作は「おじゃまんが山田くん」?!